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☆幻想窓☆

第9章 夕闇の踊り子


ボクは、怖さを持ちつつも
寝ることにした。


なんだか…怖く感じる

*************


すーすー。

寝息をたてて眠るサトシ。


──金城サトシ君…サトシ君…

夢のさなか、誰かに呼ばれたような気が。

目をあけると

目の前には

夕闇の踊り子、月詠長霊歩がいた。

ここは運動場で夕闇の空。

「月詠長さん…」

「……」

呼んでも、反応はせずに
踊り続ける彼女。

狂うように、花が咲くように踊る彼女

もう…この人がどこの人か分からない

謎を深めさせる踊り子だ……

「ねぇ…金城サトシ君っ」

踊りながら話しかける彼女

「なに…?」

「夢で会えるの、うれしいな…」
「そ…そうだね」

ボクは適当に返事をかえす

「ねぇ、私の踊り見てから何かおかしかったでしょ?」

「……うん、おかしかった」


夕闇の空は冥府の空へと変わる……

「アレはね……」

同時に彼女も妖しくほほえんだ

妖しい笑みを浮かべ
サトシのほうに寄ってくる

「…ひ…ひいぃぃぃ!たすけてくれ!」

******************


ボクは、おどろいて目を覚ました

「……はぁ…っはぁっ」

月詠長さん…

きっと君は……

ボクの夢に入り込んだのだろうな。

会えたんじゃなくて。

でも…
「アレはね…」の意味は?

ボクにはそれが分からない。

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