☆幻想窓☆
第12章 お嬢様の自慰
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「ごちそーさまでしたっ」
あたしは食堂を出て、約束された場所へ行く
……
恐怖と危険を誘う、妖しい書斎へと……
書斎は誰の目にもつかない場所にある
だから屋敷内の人達は秘密の場所と
よんでいる。
「書斎…ここよね」
シンは助けてくれないけど
それでもいいのよ、体の疼きがおさまるなら
ば──…
また秘密を作る、あたし。
「おやおや、お嬢さん。先に着いてましたか」
危険な香りを漂わせるおじいさんがいた…
もう来たからには逃げられない
あたしはコクンとうなずいた。
「では中に入りましょうか…
大事な話があるのでね…」
書斎の鍵を出して、おじいさんは鍵穴に
刺す。
カチャッとロックが外れる。
ドアを開けて2人は中に入る。
……
明かりをつけると
書斎の中身が見える。
だが、もう長いこと使われていないのか
ホコリなどで荒れて、ここだけが
朽ちている。
「おおー…!懐かしい…」
おじいさんは何者なのかしら。
あたしはしゃべらず、ただただ
快感を待ちわびるのだ
表情を見た時から
体がぞくりとしたのだ。
「昔、この屋敷で執事をしていたんだよ」
「そ…そうなんですか」
執事…か。
「ここでお嬢様を緊縛していたことも
ありますねぇ…」
優しいおじいさんにそんな一面が…
ちょっとだけ、信じられない。