
光
第15章 作戦決行②
「大丈夫か?」
あんな意地悪なこと言ってたのに
心配して私を覗きこむ
「はい
なんとか」
「カナエって部活してなかったよな?
運動嫌いなの?」
素朴な疑問って感じだ
アツシ先輩ならいいか…
「私…あんまり体丈夫じゃなくて…小さい頃は病院にいる時間が長いくらいだったんです
幼稚園もちゃんと通えなかったし
小学校も低学年の頃は半分以上通えたかな?って感じで
だから…集団生活に慣れてないっていうか
部活も体力的に不安だから…免除してもらったんです」
「そっか…
なんだか昔のタケルみたいだな」
「えっ」
タケル先輩?
「あいつも昔は体弱くってガリガリのヒョロヒョロだったんだ
いつもオレ保険室に連れてったりしたな」
懐かしそうに言うアツシ先輩
そうだったんだ…
