DAYS
第40章 ホント ノ ホント M×N
目の前の光景が信じられなくて、
思わず玄関を閉めてしまった。
「あっ。」
中から和の短い声が聞こえた…気がするけど
今はそれどころじゃない。
何がどうなってんだ、これ。
頬をつねってみたら、痛いし。
思いきり叩いてみても痛いから夢ではない。
呼吸をもう一度整えて、ドアに手を掛けると
やっぱりそこに猫…じゃない、和がいる。
さっきと違うのは涙目になってること。
「ひどいにゃん…。」
やっぱりそこは猫なんだ!
徹底された猫っぷりに、
思わず顔が緩んでしまう。
さっきまでの俺の覚悟は何だったのか。
ずっと抑え込んできて限界寸前だった
理性が崩れ落ちてきそうで…。
「リアクションしろよ…にゃん。」
付け足されたにゃん、に胸をズキュンと
貫かれた。
可愛すぎんだろ…!!
ニヤケが止まらない顔を押さえる間に、
和はパーッとリビングへ駆けてった。
その後ろ姿でさえ萌える。
後ろに垂れてるしっぽがふわふわ揺れて、
猫耳もふさふさしてる。
しばらくその光景に目を奪われて、
慌てて和を追いかける。
リビングに入れば、ラグの上で
拗ねた様子で体育座り…
じゃない!
猫みたいに丸まってる…!!!
「もおおおおお…。」
どんだけ俺を萌えさせたいの!?和は。