DAYS
第40章 ホント ノ ホント M×N
目覚めが悪い俺だけど、
さすがに今日は起きた。
俺の目を覚ましたのは、アラームの音とか
そんなもんではない。
「あああああああああああ!」
けたたましい叫び声にも似た悲鳴だった。
その声の持ち主は、もちろん和。
いつもはシャキッとしない頭も
1発で覚めて、思わず飛び起き…
る事は出来なかった。
まだ手は繋がれたままだってことを
思い出す。
「潤くん!潤くん!潤くん!」
「…おはよ。」
「おはようじゃないよ!やばいよ!」
まだ猫耳をつけてる和が、オロオロと
ベッドの上で慌ててる。
「時間がない!腹もいてぇし!
もぉ!なんで!?」
「何でって…。和が手錠をほどいてくんない
まま寝ちゃったから、何にも出来なかった
んだよ?俺。」
「あ…。」
そこでやっと昨日の事を思い出したのか、
顔がポーっと赤くなっていく和。
そして猫耳にも気がついたらしく、
「何で言わないんだよ!バカぁ!」
そう言うと、シーツを軽くまとって
寝室から飛び出してった。
「ちょ、和!これ外せよ!」
叫んだところで届いてないのか、はたまた
無視をされているのか、和は戻ってこない。
時計をチラッと見れば、本当に
ギリギリの時間だし。
「和!和!」
朝イチでろくに声も出ない。
それでも精一杯叫び続けて、ガタガタと体を
揺らして手錠を取ろうと試みる。
格闘する事20分。
準備を和が戻ってきた時には、
もう遅刻確定の時間だった。