DAYS
第7章 crazy for you M×N
N side
潤くんと二人っきり。
俺にとって、これ以上の喜びなんてない。
ちょっとでも分かってほしくて、
いつもよりも素直になって
「いいの。二人っきりでいたい。」
自分のありのままの気持ちを伝える。
恥ずかしくて、顔がばっと熱くなるのが
分かるけど、それ以上に顔を紅くしてる
潤くん。
そんな潤くんの顔、初めて見たかも…。
俺が素直な事なんてそうそうないからかな。
「潤くん、可愛い。」
潤くんの顔がますます紅くなっていく。
なんか、
「茹でだこみたいだね。」
思わずふふっと笑うと、
「もー…。」
項垂れてる潤くん。
そんな潤くんが可愛くて、
自分からぎゅって抱きついた。
「和!?」
「…潤くんもぎゅってして。」
潤くんの胸に顔を埋めながら呟けば、
俺の何倍もの力で抱きしめてくれる。
嬉しいんだけど…
「潤く、ん、ちょっと苦し…。」
「あ、ごめん!嬉しくって…。」
慌てて体を離そうとする。
だけど、ちょっとの隙間も寂しくて。
「離れちゃやだ。」
潤くんの熱いハグのお返しにとばかりに、
潤くんの頬を両手で掴むと、
「え、ちょ和…っ。」
「ん…ふっ。」
俺の突然の行動に戸惑ってる潤くん。
そんなのお構いなしに、キスをした。
ちゅ…っという音がして、唇が離れる。
「和、積極的だね。」
未だ驚きを隠せない様子の潤くん。
そりゃそうだよね。
だって俺も驚いてるんだもん。
何だかね。今日はね。
今まで甘えられなかった分、
素直になれなかった分、
思いっきり甘えたい。
だってね。
俺が素直になったら、
潤くんがすごく嬉しそうな顔をして、
すごく愛おしそうな声で、
「和。」
って。
俺の名前を何度も呼んでくれて。
今まで、変な意地が邪魔して
素直になれなかった。
引かれるんじゃないか、とか
言い訳ばっかり考えて、素直になれなかった。
でも、違う。
俺が素直になれば、
その言葉を何倍もの愛で返してくれる。
その行動を大きな愛で包んでくれる。
喜んでくれる。
それが何よりも嬉しくて。
「和。」
潤くんのために、素直になれる
努力をしたいって思った。