DAYS
第42章 カオリ M×N
潤くんの首元に顔を埋めれば、
甘い香水のカオリがする。
その匂いに酔いしれる俺。
何かそんな歌があったなぁ、なんて
頭の隅で考える。
香水のカオリの奥の奥を嗅げば、
潤くんのカオリがする。
優しくて、柔らかい、落ち着くカオリ。
これが堪らなく好きで、
このカオリが俺を堪らなく興奮させる。
「ねぇ…、キスして…?」
「ふふ、可愛いなぁ…。」
何があっても絶対に優しいキスを
ひとつ落とす潤くんは、イメージや雰囲気とは
違って、とにかく優しい。
ワイルドで俺様なイメージがあるかも
しれないけど、凄く優しい。
俺がもっと欲しいって思うと、
そのタイミングで必ず深いキスになる。
潤くんには何もかも分かるのかな。
それはそれで心地いいな…。
全部見透かされている。
全部知られている。
隙間なく潤くんがいる。
「好き…。」
「素直だ。」
「いつもそうだもん。」
「うん、そうだね。」
潤くんが笑ってるけど気にしない。
今日はとにかく溢れて仕方がない。
「やっぱり好き…。」
「どうしたの?ホント。」
「…潤くんのカオリ。」
「カオリだけ?」
ニヤって、さっきまでの優しい笑みとは
違う笑顔を向けられる。
潤くんはズルい。
そうやって俺を離してくれない。
「全部、好き。」