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DAYS

第7章 crazy for you M×N




「わっ、仕事の電話だ。

ちょっと外出てかけてくるね。」


って言って、寝室を出ていった潤くん。


「ふぅーー…。」

深呼吸をして、落ち着かせる。
電話、ある意味ナイス。
…ちょっと寂しいけど。


今日の潤くん、何かいつもよりも色気が
あって、心臓がうるさい。
耳から音が漏れてそうなくらい、バクバク
いってる。


いつもと違う場所。
潤くんの浴衣姿は、
格好よくて直視することが出来なかった。


寝室に一人、取り残されたら
緊張してた体の力も抜けて、


「疲れた…。」


思わず布団に寝っ転がる。


「ふっかふかだぁ…。」


今頃になって、お酒の酔いが少し回ってる。
ふわふわした心地よい眠気が、
頭の中を占めてきている。


「長いな…。」


思ってたよりも、潤くんの帰りが遅い。


そんなに大事な電話だったのかな?
あ、そろそろコンサートも近いからか。
潤くん、大変だなぁ。

自分の仕事をしてるのはもちろん、
コンサートの演出まで担当してる潤くん。
絶対に疲れてるだろうに、
俺の前ではそんな素振りは一切見せない。

大人っていうか、格好いいんだけど
時々不安になる。
体、壊したりしないかな?とか、
…俺って、頼りないのかな?とか。
我ながらしょうもないな、って分かってるけど。


布団の上でゴロゴロしながら、
そんなことを考えていたら


「和、ごめん。遅くなっちゃった。」


潤くんの声が入口のほうから聞こえる。



ゴロゴロしてた分、すぐに

「大丈夫だよ。」

って起き上がることが出来なくて、


「和ー?」

起きるタイミング、見失っちゃったな。


今起きるのも何だか恥ずかしくなっちゃって、
咄嗟に寝たふりをしてしまう。

「和。寝ちゃったか…。」


俺の方に近づいてきて、顔を覗き込んで
潤くんが言った。

ごそごそと音がして、潤くんが布団に
入ってくる気配がする。

さらさらと髪を撫でられて、時々

「和。」


愛おしそうに、俺を呼ぶ声が聞こえて。
何度も何度も、顔中にたくさんの
キスを落としてくれた。

うっすら目を開けて見ると、


潤くんの幸せそうな顔。

そんな潤くんの顔を見たら…。

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