DAYS
第8章 一番 S×A
「ね、何で腰揺れてたの?」
「違うからぁ…。」
「違ってないでしょ。」
「やっ…。翔ちゃんの、ドSっ…。」
中に挿れたまま、動かさずにじっとしてれば
そんな俺のモノを呑み込んでいくように
中が蠢いて奥へ、奥へと誘ってくる。
両手で顔を覆って、可愛い顔を
必死に隠そうとしてる。
「手、どけろよ。」
ぶんぶんと顔を横に振ってる。
頑固だなぁ。もう。
「あ、そう。じゃあもういいね。」
「え。っあぁ。」
ぴちゃ…っていう音と共に、
雅紀の中から引き抜く。
抜いたモノを無理やりパンツの中に
突っ込んで、膝の辺りまで下ろしていた
スウェットのズボンを上げ直した。
「え、やだ。翔ちゃん。翔ちゃ…。」
俺の袖の端をきゅって掴んでるナース…
もとい、雅紀。
これはやばい。
下半身にずどんとダイレクトに届くような
刺激が、体に響く。
「どうして欲しいの?」
呆れたような声と表情、仕草を作れば
小動物みたいに小さく、弱々しい声で
「続き…して。」
「続きって?」
「…挿れて。」
「さっき、挿れたでしょ?」
「も…。無理だよ…。」
恥ずかしさのキャパを超えたのか、
とうとう泣き出しちゃって嗚咽も聞こえる。
いつもの俺なら、
「ごめんな。」
って、優しく抱きしめてあげたい。
だけど。今日はさ、もっと知らない雅紀が
見たいんだよな。
理性なんて飛んじゃって、本能だけで動く。
そんな雅紀が見たい。
だから言えよ、雅紀。
「どうして欲しいの?」
同じ質問を二度重ねた。
雅紀は、決心したかのように
きゅっと唇を噛んで、俺を見つめて
「奥まで欲しい…。」
「ん?もっと、おっきな声で言えよ。」
「聞こえてるでしょ?」
「聞こえなかった。ほら、どうする…?」
瞬きをする度に、目の淵から零れる涙を
そっと指で掬って舐める。
その指で、すーっと頬を撫でてやれば、
小さく声を漏らしてる。
「も、お願い。」
「…ん?」
「翔ちゃんの、奥までちょうだい。」
「うん。」
「翔ちゃんので、いっぱいにして?」
そう最後まで言い切った雅紀の顔は、
今までのどんな顔よりも
綺麗で、エロくて、妖艶だった。