
DAYS
第10章 ためらいは捨てて S×N
S side
二人で手を繋いで、楽屋まで戻った。
「ただいまー。」
「お、帰ってきた。」
「手を繋いでるってことは、
大丈夫そうだね。」
気づけば、智さんも松潤も来てて。
二人でこっちを見て、にやにやしてる。
「迷惑かけてごめんなさい。」
「いいよいいよ。仲直り出来てよかったね。」
智さんがふにゃって笑って言った。
その笑顔で、和也もほっとしたみたいで
にこって笑い返してる。
やっば。そのツーショット可愛すぎるだろ。
ふと松潤のほうを見ると、
手で鼻を抑えて見てる。
ふと松潤と目が合うと、同じ事を思ってた
みたいで。
二人で頷いて、グッドポーズを送っておいた。
これは、今度何か考えないとな。
美味しい美味しい。
頭の中で考えて、むふふとしていたら
和也のところに相葉くんが駆け寄って
「ごめん!ニノ!」
「ほんっっとだよ。あいばか!」
必死で謝ってる相葉くんと、
べしっと頭を叩いてる和也。
その仲の良さに、俺も嫉妬してるよ?
そりゃー、二人の仲の良さって
別次元にある気がする。
それだけたくさんの年月を過ごして、
一緒に笑ったり、泣いたりしてるんだ。
「翔さーん。顔が怖い。」
松潤の声で、はっとすると
苦笑して俺を見てる。
「あ、ごめん。」
「大丈夫だけど、気をつけたほうが
いいよ。」
「うん…。」
嫉妬で丸焦げになんないようにね。
それだけ言うと、また視線を雑誌に
落としてる。
バレちゃってたかぁ。
最近、色々止められなくなってきてる。
和也への思いもそうだし、
その分だけ嫉妬も大きくなってきてて。
がっくり項垂れてたら、
たたたたっと誰かが駆け寄ってくる。
「翔。」
愛しくて、可愛いやつの声。
顔を上げれば、自然と頬が緩む。
「翔さん、その顔もやばい。」
「うん。やばいね。」
松潤と相葉くんの声が聞こえるけど、
俺には目の前の和也しか入ってこない。
脳内、お花畑になってる。
この前、相葉くんに
『脳内お花畑かよ(笑)』って
言ったところなのに。
相葉くんごめん。
人って、お花畑になるわ。
ピンクの雰囲気出るわ。
