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DAYS

第10章 ためらいは捨てて S×N





「これどういうこと!?」


和也の叫び声が、楽屋に響いてる。


「え?どういうことって…。」
「…ねぇ。」
「……ぶっ。ふはははっ。」


三人が顔を合わせて吹いてる。


「わーらーうーな!」
「いや、でも、ねぇ…ぶぷっ。」
「相葉さん笑いすぎ!リーダーも!!」


みんな爆笑してるけど、
俺はそれどころじゃなかった。


見惚れてた。
和也の女装に。


「もー…やだ。」
「似合ってると思うよ…ぶっ。」


泣きべそかいて、涙目になってる和也。

その姿でそれはやばいから。


「似合ってるよね?翔ちゃん。」


相葉くんが俺に聞いてるのは分かるけど、
あ、ダメだ。


「ちょ、ティッシュ…っ。」
「え!翔ちゃん、鼻血出たの!?」
「え!?」


慌ててみんながティッシュを
渡してくれて、撮影用の衣装も汚さずに
済んだ。



済んだけども。


「翔…。」


今にも泣きそうな声。


「ごめん。可愛いすぎて…。」
「翔くん、それで鼻血出しちゃったんだ。」


漫画みたいだなぁ、って
また爆笑してる三人。


いや、だってこれはやばい。


ふわふわと緩く巻いてるセミロングの髪。
フィッシュボーンに編まれたツインテール。
フェミニンなナチュラルメイク。
艶たっぷりのリップ。


全体的に、薄いピンクと白で
上手くまとめられてる服装。


シフォン生地のスカートは膝よりも
上にあるほど短くて、
暖かそうな短めのふわふわな
ムートンブーツを履いてるから、
和也の白い肌が見える。


そこらの女子より、普通に可愛い。

ここまで本気の女装を久しぶりに見た。


前に見た時は、和也の事を
『仲間』として見てたからあれだったけど、
『恋人』ってフィルターがかかってるから
色々やばい。


そんな格好をしているからか、
膝が少しだけ内股になってる。


服装が変わったら、
やっぱり仕草とかも女子っぽくなるんだな。



「俺、変?」


首を横に傾げなから、俺に聞いてる和也。


「変じゃない。むしろやばい。」


そう言って、腕を掴んでたぐり寄せる。


腕の中で、ぼって熱くなってる和也。



あ、やべ。また鼻血が。



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