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DAYS

第10章 ためらいは捨てて S×N




楽屋に入れば、爆笑してくる三人。


「わーらーうーな!」
「いや、でも、ねぇ…ぶぷっ。」
「相葉さん笑いすぎ!リーダーも!!」


全くひどいやつらだな。
ちょっとは慰めてくれてもいいのに。

ってか、翔は?


「似合ってるよね?翔ちゃん。」


相葉さんの視線の先を見れば、

あ、いたいた。


って、え?
鼻血出てない?


「ちょ、ティッシュ…っ。」
「え!翔ちゃん、鼻血出たの!?」
「え!?」


相葉さんと潤くんが、バタバタと慌てて
ティッシュを持って行ってる。


リーダーは…。
翔の方を見て、ケラケラ笑ってる。


何とかティッシュで鼻を押さえて、
止まったみたい。よかった。


けど、何か複雑だった。
だって、俺の女装見て鼻血出たんでしょ?

俺の事が好きなの?
それとも女の人が好きなの?


そんな事考えちゃったら、
急に悲しくなってきて何だか泣けてくる。


翔の方に、トコトコと足を進める。
やっぱり心配だし。
…複雑だけど。


「翔。」

まだ鼻を押さえてる。


「ごめん。可愛いすぎて…。」
「翔くん、それで鼻血出しちゃったんだ。」


三人が爆笑してる。
そりゃそーだよ。漫画の世界だもん。


「俺、変?」

そうやって聞けば、


「変じゃない。むしろやばい。」


即答されて、ぎゅって抱きしめられた。


ここ、楽屋だよ。って言いたかったけど、
やっぱり嬉しいが勝っちゃって。


顔がぽって火照ってる。


「すみませーん。楽屋ですけどー。」
「まぁまぁ。いいじゃん。ねぇ、潤。」


リーダーにも変なスイッチが
入っちゃったみたいで、潤くんの膝の上に
向かい合って座っている。


「もぉ!皆の楽屋だぞぉ…。」


泣きべそかいてる相葉さん。
すっかり拗ねて楽屋から出てっちゃった。


「相葉さんがー」
「あとで。」

もっとぎゅっと抱きしめられた。


…相葉さん、ごめん。


「ねぇ、和也。」
「…ん?」
「今日の撮影ね、二人撮影なんだ。」


え。本当に?

「それでね。俺と和也がペアなの。」


嬉しそうな顔で俺を見てる。


そんな笑顔、反則でしょ。

そんなの見たら、嬉しくなっちゃうじゃん。

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