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第10章 ためらいは捨てて S×N




そんな事をしてたら、

「本番でーす。

まずは、二宮さんと櫻井さんから
お願いします。」

スタッフさんが楽屋に入ってきて、
声をかけてくれる。


「よっし。頑張りますか。」
「そうだね。」
「頑張ってねー♪」


すっかり機嫌のよくなった相葉くんと
二人に見送られて楽屋を出る。



「撮影、楽しみだね。」
「うん。」

にこって、いつもよりも柔らかい笑顔を
返してくれる和也。


スタジオまでの廊下で、
俺の少し後ろを歩いている和也の手をとって
その短い距離を一緒に歩いた。


スタジオに着いても手を離したくなくて、
ずっと繋いでた。


何てったって、今日のテーマは
『カップルのデート』だから。


「お二人とも、やる気充分ですね。」


なんて微笑まれるだけだったから、
ちょうどよかった。


撮影とは言え、和也とツーショットで、
それも和也(女の子Ver.)と撮れるなんて。

こんな夢のような話、他にはないし。


「じゃあ、撮影はじめまーす。」


カメラマンさんの明るい声が
スタジオの中に響く。


「じゃ、まずは手を繋ぐあたりから、って。
もう繋いでるじゃん(笑)」


仲良さそうに、街を歩いてる感じでって
指示される。


「いいね。本物のカップルっぽいよ。」


だって、本物のカップルだし?

同じ事を考えてたみたいで、和也の方を
見たら、ふふって笑ってる。

それを見たら、俺までつられて笑っちゃって
その瞬間にパシャって音が聞こえる。


「いいのが撮れたよ!

次は、後ろからハグしとく?」
「わーい、ハグだぁ。」
「え?(笑)」


そんな感じで、撮影は終始和やかだった。



「はい。お疲れ様でしたー。」
「「ありがとうございました。」」


カメラマンさんや、スタッフさんに
挨拶しながらスタジオを出る。


途中で、相葉くんと智さんと松潤と
入れ違いになる。


って、智さん?


「え!おじさんも!?」
「うっさい。そこに触れるな!」
「スタッフさんに急遽ね。」


智さんまで女装してるとは。
しかもなかなかの美人になってるし。



松潤、智さんの腰に手回してるし。
エスコート、紳士だな。

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