
DAYS
第10章 ためらいは捨てて S×N
「せっかちだなぁ。」
俺とは正反対の、ゆっくりとした口調。
焦らすようなその言葉の速度に、
熱い体はさらに昂られていってる。
「も、はぁ。あっ。」
「まだ固いから、もうちょっと。」
嘘だ。
自分でも嫌なほどよく分かる。
入口が柔らかくなってきてることも。
これから与えられるであろう刺激に
期待して、ソコが動いてることも。
俺の入口付近で、機械のモーター音を
絶えず出して、動き続けてるソイツ。
でも、それ以上に俺を高めるのは
「我慢しろよ。」
その目。
俺のことを、全部見透かしたような目。
その言葉。
俺がどう言われれば弱いのか、
全部知り尽くしてる。
「ゃっ…。翔…っ。」
目じりに溜まってる涙を、
翔が指でそっと優しく拭ってくれた。
その仕草にさえ、俺の奥が疼く。
「もういいかな。
挿れるよ。」
「ぅあっ。あああっ。」
焦らされ続けたソコに、
小さめのバイブがずくずくと入っていく。
「あ、あ、あ、っ。は、あっ。」
「気持ちよさそうだね。」
汗で張り付いた髪を掻き分けて、
翔が額にキスをする。
翔の唇が、俺の体中に降ってくる。
「あ、…ふぁっ。んん。」
「腰、動いてるよ。
足りないの…?」
ふっと翔が笑みを浮かべた。
かーっと顔が熱くなる。
…バレてたんだ。
恥ずかしさで半ばやけになって、
数回こくこくと頷くと、
「素直だね。」
って、ぞっとするほどの笑顔。
その笑みに、思わず後ずさりをすると
「何で逃げようとしてんの?」
あっさり捕まって、さらに
「あ、あ!?あああっ。」
「もっと気持ちよくなってね。」
翔がバイブの振動を上げたのか、
中のソイツがさっきよりも激しく動く。
「あぅ、あ、あ、あ。」
時々、俺のイイところを掠めては
中で暴れ回ってる。
「ちょっと小さめだから、
中でいっぱい動く?」
俺を見て、楽しそうに聞いてくる翔。
余裕たっぷりの翔。
ずるいと思っても、
感じてるのは事実で。
必死に首を縦に振ると、
「可愛いなぁ、和也は。」
そう言って、俺のモノを咥えた。
