テキストサイズ

DAYS

第11章 好きな時間 M×N S×O A×♡



S side


どんな智だって好き。


笑ってるとこも、泣いてるとこも、
ムキになってるとこも、拗ねてるとこも。


「さーーとしっ。」


むぎゅーっと鼻を摘むと、


「んぅー…。翔くぅーん…。」


ふへって笑って、俺の名前を呼んでる。

どんな夢を見てるのか、


「翔くん、それダサいって…。
…っぷ。」


失礼なやつだな、おい。


ちょっとだけムッとしつつ、
未だ気持ち良さそうに寝てる智を
腕に引き寄せる。


「んー…。ふふ…。」


頬を撫でると、擽ったいそうに
体を捩って笑ってる。

本当に…寝てるの?


起きてるのかと思って、顔を覗くと


「寝てるじゃん。」


やっぱり智はぶれないなぁ。
そんなところも好きだけど。


「俺も寝よ。」


智を腕に抱く。



好きなところなんて、山ほどある。


困った時に、ハの字になる眉とか。
酔ったらすぐに眠たくなるくせに、
「しょーくーん。まだ飲もー。」
って、いつも以上に抱きついてくるとか。

唇の温度も。
手を繋いだ時の柔らかさも。
抱きしめた時の落ち着く感じも。


好きなとこなら、星の数くらいある。


智も。
智といる時間も。
智の全部が好きだ。



智の寝息に誘われて、
俺も段々と眠たくなってくる。


「寝たいような、寝たくないような…。」


もうちょっと、このまま智を見てたい。
幸せそうな智を、頭の中に焼き付けたい。


もっと色んな智を見てたい。
今まで見てきた智も、
これから見ていく智も、

全部、俺のものでしょ?


こうやって、幸せを噛み締めてる
時間が一番好きかな。


智がいるから、出来ること。
智だから、意味があること。



時刻を見れば、午前2時。


「明日も仕事だなぁ。」


行為のだるさと、仕事の疲れが
どっと出てきて、急激な眠気に
襲われてる。



「好きだよ。」


智の唇に、そっと唇を重ねる。


「ふふ…。」


瞼を閉じる直前、
智の幸せそうな顔が見えた。


ありがとう、智。
俺も幸せだよ。


俺たちの幸せは、ずっとずっと続く。



これからもずっと。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ