DAYS
第2章 愛愛愛 S×A
そのあと、何て聞いても
「頑張れ!」
って、三人が口を揃えて言うだけで、
挙句の果てには
「ほら、早く病院に連れていかないと!
ね?はい、一緒に駐車場まで行くから。」
って。
え?めっちゃ気になる。けど、
それよりも雅紀が心配だから、仕方ない。
自力で歩ける訳ないってわかってるけど、
一応声をかけてみる。
「雅紀?大丈夫?」
「ん・・・はぁっ、はっ。」
呼びかけの返事はやっぱり無くて、
ただ荒い呼吸だけが聞こえてくる。
雅紀の体を下からひゅっと持ち上げて、
お姫様抱っこをする。
・・・また痩せた?
一番背は高いのに、俺の腕の中にいる雅紀は
こんなにも華奢で。
「翔くん、大丈夫?」
「うん。何かまた痩せてるみたい。だいぶ
軽くなってるよ。」
「ちゃんとご飯食べてるんですかね?」
三人が俺と、雅紀の荷物を持って、
駐車場まで着いてきてくれてた。
雅紀を後部座席にそっと、寝かせると、
自分は運転席に乗り込む。
「じゃ、相葉ちゃん、よろしくね。」
「よろしくお願いします。」
「うん、了解。みんなお疲れさま、お先です。」
「何かあったらいつでも連絡してね。」
優しいメンバーからの言葉に、
胸を熱くしつつ、車を発進させる。
今日のみんな、何かニヤニヤしてたような・・・。
病院へ向かう道中に考える。
もちろん答えなんて出るはずなくて、
そんな事を考えているうちに病院に着いた。
病院に着くと、もうマネージャーは待機してて、
すぐに診察してもらえる状態だった。
再び雅紀を抱えあげると、すぐに診察室へと
向かった。
「風邪ですね。少し体が弱ってらっしゃる時に、
菌をもらったようです。熱も少し高いですし、
点滴をしておきましょうか。」
「はい、ありがとうございます。」
点滴をし終わった頃には、少しだけ顔色が
良くなってて安心する。
熱を持った熱い雅紀の体をもう一度
抱き上げると、車へと向かった。
「送っていきましょうか?」
って言うマネージャーは大丈夫、と断って、
車に乗ると、俺の家に車を走らせた。