DAYS
第2章 愛愛愛 S×A
A side
目が覚めると、見慣れない天井。いつもと
寝心地の違うベッド。
あれ?・・・俺、あの後どうしたんだっけ?
必死に頭の中で考えてもよく思い出せなくて。
とりあえず部屋を出てみようと思って、
起き上がり、立ち上がろうとしたけど、
ふらーっと頭が揺れるように動いて、
バタンっとその場に座りこんでしまった。
すると、部屋の外からバタバタとこっちへ
向かってくる音が聞こえて、
「雅紀!?どうしたの!」
って、ドアを開けて翔ちゃんが入ってくる。
「ごめん、立ち上がろうと思ったら・・・。」
「ダメじゃん、熱があるんだから。」
ベッドに寝かされ、布団をかけられる。
「いきなりこんなとこにいてビックリした?
あの後雅紀、楽屋で意識飛ばしてたから、
病院に行ってから、今ここ俺の家。」
「あ、ごめんね?迷惑かけちゃー・・・。」
「もー、さっきから謝ってばっかりだよ。
こんな時くらい甘えていいんだよ?」
翔ちゃんがゆっくりと俺の頭を撫でながら、
いつもみたいに優しい目で俺を見ている。
それが何だかすごく心地がよくて。
「うん・・・。ありがと、翔ちゃん・・・。」
「ん。」
そういって俺の頭をくしゃってして、
「水分はちゃんと摂らないと。飲める?」
そういってコップに入った水を差し出す。
「うん、飲める。」
翔ちゃんが俺の背中に手をまわすと、
体を起こしてくれる。
水を飲み終わると、
「まだしんどいだろ?今日はここに泊まって
行って大丈夫だから。もう少し寝てろ、な?」
「うん・・・。」
ベッドに横になって布団に入ると、
翔ちゃんが俺の頭を優しく撫でてくれる。
「ご飯、用意できたら起こすから。
もうひと眠りしていいよ・・・。」
翔ちゃんの声はいつも優しくて、温かくて。
そんな声に包まれながら、俺は眠りについた。