
DAYS
第12章 Happy Birthday♡♡
ゆらゆらした、心地よい感覚。
何だろう。
夢だからかなぁ。
ふわふわ体が揺れてる。
「んんぅ…。」
「あ、起きた?」
「へ?…あ、わっ。」
「ちょ、智っ。」
目を覚ませば、雅紀の腕の中。
体は宙に浮いてて。
「何で、お姫様抱っこしてるの?」
「だって、智寝ちゃったから。
ちゃんとベッドで寝ないと、
体、痛くなっちゃうでしょ?」
そう言って、にこって笑ってる。
照れくさいけど、嬉しくて。
「ありがと、雅紀。」
腕を首に絡めて、頬にちゅっと
キスをすると
「…っ!
ふふ。ほんっとに智は…。」
一瞬、少し困ったような顔をして
だけどすぐに、キスを返してくれた。
触れるだけのキスは、
どんどん深くなってく。
俺を見る雅紀の顔は、雄で。
雅紀の熱い目線は、俺を芯まで
溶かしていくようで。
それがまた、心地よくて。
「はい。」
ベッドにそっと降ろしてくれた
時には、もう眠気なんてある訳ない。
「雅紀も。」
自分の座っているところの隣を
ぽんぽんと叩けば、
「ふふ。誘ってるの?」
ゆっくりと腰をかけて、
俺をじっと見つめてる。
「うん。」
「今日の智、積極的じゃない?」
「そう?35歳になったからだよ。」
自分でも、よく分かんない理屈。
だけど、雅紀には合点がいった
みたいで、仕切りに頷いてる。
「だから…ね?」
「うちのお姫様は、ずるいなぁ。」
そんなに煽んないでよ。って
雅紀が耳元で囁く。
それだけで、血が沸騰してるみたいに
一気に体が熱くなる。
「たくさん愛してね。」
「もー…。まだ煽るの?」
「雅紀が欲しい。」
俺のその一言に、
「朝まで寝かさねーよ。」
まだ少し明るい部屋。
ベッドに二人で沈み込んで
たくさん愛し合った。
「雅紀って、格好いいね。」
「どうしたの、急に。」
「だから、今日はそんな気分なの。」
「じゃあ、どうしよ。」
「ん?」
「俺も35歳になったら、
智が好きって連呼しちゃうのかな?」
真剣な顔でこっちを見てる顔は
ちょっと間抜けだった。
A×O -end-
