DAYS
第2章 愛愛愛 S×A
A side
気がつくとまた寝てたみたいで、
隣にはベッドサイドにいた翔ちゃんが
いなくなってた。
どれくらいの時間寝てたのかは
分からないけど、だいぶ頭がスッキリしてる。
明日がオフで本当によかった…。
でも翔ちゃんに迷惑かけちゃったな。
「翔ちゃん?」
名前を呼んでみるけど、やっぱり
この部屋にはいないようで返事はない。
「リビングのほうにいるかな?」
ゆっくりと体を起こして、
体がふらつかないのをちゃんと確認する。
うん、やっぱり結構よくなってる。
そのままそっと立ち上がると、
寝室を出てリビングのほうに向かった。
翔ちゃんの家には
何度か来たことがあったから、
部屋の位置はだいたい覚えてる…はず。
少し迷ったけどリビングのドアを見つけて
開けるけど、誰もいない。
「…翔ちゃん?」
名前を呼んでもやっぱり居なくて。
人の気配もなくて。
どこに行っちゃったの?
急に不安な気持ちに襲われる。
まさか…俺のことめんどくさくなって…。
翔ちゃんに限って、そんな事ないって
分かってるんだけど、体調のせいかな?
ネガティブな考えがが頭を巡る。
そう考えていたら、なんだか寂しくなってきて。
気がついたら…泣いてた。
こんなので泣くなんてかっこ悪い。
でも一度出た涙は全然止まんなくて。
いい大人なのになのに、情けないくらい。
「翔ちゃ…っ、ん。」
その時、
「ただいまぁ。」
玄関のほうから遠慮気味な声が聞こえた。
…翔ちゃんだ。
声が聞こえてきた瞬間、
早く涙止めなきゃ心配かけちゃう
っていう気持ちと、
居てくれるんだ。帰ってきてくれたんだ
っていう気持ちがごちゃごちゃになって、
さっきよりももっと涙が止まらなくなった。
何でかなんて、分かんないんだけど、
早く会いたくて、寂しくて、
玄関のほうまで駆け寄っていく。
想いが体よりも先に突っ走っていく。
俺の足音が聞こえたのか、
「あ、雅紀。目が覚めたの?大丈夫?」
って、優しい声で声をかけてくれて。
それがすごく嬉しくて、思わず翔ちゃんに
抱きついた。
そっか。俺、翔ちゃんが好きなんだ。