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DAYS

第14章 sound O×S




O side



可愛いから、ちょっと悪戯したくなって
可愛がってたら、


「え!翔!?」


ぼろぼろと涙を零しながら
しゃくりあげてる翔の姿。


悪戯が過ぎちゃったかと焦って、
何度も翔に


「大丈夫?そんなに嫌だった?」

って聞いても、
首を横に振るだけ。


どうしようと頭をフルに回転
させていたら、



「ううん、違うの。

あのね、智くんがね、
好きすぎて泣いちゃった。」


頭が一瞬フリーズした。


一瞬で理性がぶっ飛びそうになった。



何、その可愛い理由は。
嬉しすぎるでしょ。



「智くんが大好きんだもん。」


にこって。
綺麗な笑顔をくれた翔に
思わずキスをする。



「んんぅ。…はっ。はぁ。」
「はぁー…。よかったぁ。」


ほっとしたら、体の力が一気に抜けて
ベッドに沈み込んだ。


「じゃあ嫌だったとかじゃー」
「違う!」


智くんが触ってくれるだけで、
嬉しいんだよ?


そう言って、俺にキスをくれる。


翔は可愛い。
誰よりも可愛い。



「でもよかったよ。」
「ごめんね?」
「謝んないでいいよ。

あ。」

落ち着いたら思い出した。

そういえば…。


「ん?」
「どんな夢見てたの?」
「え!?」


あ、今明らかに顔が赤くなったよね?


「…引かない?」
「うん。」


もじもじして、言うのを躊躇ってる。


それ、やばいから止めて欲しい。

翔は綺麗だし、可愛い。
もちろん格好いいけど。



俺、我慢してるんだからね?

そこんとこ、分かってくれてるのか
分かんない俺の嫁さん。



「あのね。
俺がね、味噌汁作った夢。」
「へ?」


味噌汁?
翔が?


「味噌汁?」
「うん。味噌汁。」
「じゃあ、何であんなに
物欲しそうな顔してたの?」
「うう…。

だって、智くんがぁ…。」


両手で顔を覆いながら、


「智くんにね、
欲しいって言われてね。


嬉しくって…。ぅわっ!」


抱きついた。全力で。



こいつは俺を殺す気か。

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