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DAYS

第14章 sound O×S





抱きついて、そのままゆっくり
2人でベッドに沈み込んでく。


「ちょ、智くん。重たい。」
「…やだ。」
「やだって…。

もー、しょうがないなぁ。」


重たいって言ってたのに、
さらにぎゅって抱きしめてくれる。


そういう優しいとこ、好きだよ。


「翔、めっちゃドキドキしてるね。」
「っ…!

だって、好きな人が近くにいるん
だもん。

智くんのせいだから!」


真っ赤な顔で、抗議してくるけど


逆効果だから。

可愛いだけだよ?


しかも、俺のせいって…。


翔は俺を喜ばせる天才だと思う。
しかも無自覚だし。



翔を見れば、うるうるしてる
澄んだ瞳とぶつかった。


…物欲しそうな顔してない?


俺が翔を求めてるからか、
翔が俺を求めてるからかか、
翔の目が期待してるように見える。


「翔。」
「なに?」
「その顔、誰にも見せるなよ。」
「顔?」


首を傾げて、きょとんとしてる。

ほんっとに分かってないんだもんな、
翔は。


「とにかく、ダメ。」
「う…うん。」


ちょっと困った顔をしてるけど、
何とか頷かせることに成功した。



「さ、もうそろそろ起きよっか。」
「うん。そうだね。」
「今日、何する?」
「何しよっかぁ。」
「珍しいね、翔がノープランって。」


ベッドから起きて、翔と手を繋いで
リビングへ向かう。


繋いた手は、温かくて。
心までホッとするんだよ。


これ、俺だけの特権なんだもん。

誰にも譲らない。
これからも、ずっと。



「朝ごはん、何にする?」
「そこは味噌汁でしょ?」
「俺、作る!」
「え…。いや、あのー」
「…ダメ?」


あからさまにしゅんってしてる。

そんな顔されたら、


「一緒に作ろっか。」


こう言うしかないじゃん。


俺の言葉に、ぱぁっと顔を輝かせて

「俺、頑張るから!」


そう言って、めっちゃ張り切ってる。


…かなり不安だけど。



「あ、翔。エプソン、エプソン。」
「え?これ着なきゃダメ?」


白のフリフリ。

見たいんだもん。




萌える。

我ながら変態ってことも
分かってるけどね。

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