DAYS
第15章 SUPER LOVE SONG A×S
「しょーちゃーーん。」
べろんべろんに酔っ払って
俺に寄りかかってくる雅紀。
サラサラの髪が首筋に当たってる。
「しょーちゃん。…ふふ。」
非常に可愛い。
非常に可愛いんだけど、
これは拷問に近い。
「雅紀、ちょっと離れてー」
「翔ちゃんは、俺が嫌い…?」
大きな黒い瞳が、いつもより
濡れて、色っぽく見える。
心臓が、どくん、って跳ねた。
「嫌いじゃないけど…」
「じゃあこのままー。」
ぐりぐりと頭を肩の辺りに押し付けてくる。
シャンプーの香りが鼻の奥を擽る。
その香りに、思わずぐらっときた。
もう我慢出来ないよ。
「雅紀。」
顔を覗き込んで見れば、
「ん…っ。」
え。
寝てるし。
「もーー…。」
本当、何なんだよ…。
「勃っちゃったじゃん。」
沈む気持ちとは裏腹に、
むくむくと起き上がってきてる息子。
「どうしよう…。」
当の本人を見れば、
「…ん、ふふ。しょ、ちゃん…。」
気持ちよさそうに寝てる。
「もう…。こんにゃろ。」
頬をつまんで横に引っ張っても、
鼻をつまみあげても起きない。
それどころか、
益々深い眠りに落ちていく雅紀。
「シャワー、借りよう。」
水を被って納めるしかない。
「ここで寝かせてちゃまずいか。」
そっと抱き上げる。
華奢な体は、軽くて。
簡単に持ち上がった。
「寝室入るよー。」
ベッドにゆっくりと寝かせる。
相変わらず雅紀は夢の中。
「…欲しいよ。」
心の中の声が思わず出た。
清々しいくらいに熟睡してる雅紀の唇に
ちゅっと優しいキスを落とした。
「我慢、してるんだからな。」
格好いい捨て台詞では無かったけど、
我ながら締まったほうだと思う。
枕に深く沈んでる雅紀に
布団をかけて、もう一度キスをした。
雅紀を起こさないように
そっと寝室を出る。
「どうしたもんかなぁ…。」
息子を納める方法を必死に考えてた俺は、
ベッドがごそ、っと揺れたことに
気が付かなかった。