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DAYS

第15章 SUPER LOVE SONG A×S





「ちょ、どうしたんですか。
何があったの?」
「相葉ちゃん?大丈夫?」


2人の心配してる声が聞こえてくる。


「ごめ、大丈夫っ。」
「大丈夫な訳ないでしょう。」


2人の温かい手が、俺の背中を
摩ってくれてる。


その優しさに、余計に涙が
出てくる。



大丈夫な訳ないよ。
あんなの見ちゃったんだもん。


だけど、大丈夫だって思わないと
壊れちゃいそうで。


俺、そんなに強くないよ。






息が上手く出来なくて苦しい。

口をどれだけ開けても、
足りない。



手足がどんどん痺れてくる。

頭がふわふわして、
思考回路が遮断されていく感じ。


ずっとこのままがいいな。


何も考えなくてすむから。




もう自分の体を支えることも
出来なくなって、2人に完全に体重を
預けきってる。



「ひゅっ…はっ、はっ。」
「相葉さん!?」
「相葉ちゃん!

まずいよ、過呼吸だ。
ニノ。」
「うん。マネージャー呼んでくる。」
「あと、番組のスタッフさんにも。」
「分かった。」


ばたばたと、大急ぎで楽屋を
飛び出してったニノ。


「ごめっ、はっ、はっ、
リっーダぁ、ごめ、っね。はっ。」
「いいから!
何で謝るの!

ほら、深呼吸して。大丈夫。」



情けなくて、涙が出てくる。


「泣いちゃダメ。
余計に苦しくなるから。

落ち着いて。」
「はっ。はぁ、はぁ。」


頭がぼーっとして、
だんだんと視界が白くボヤけてくる。



「相葉ちゃん!」


リーダーが俺の手を強く握ってる。


その手はやっぱり温かくて。

ほっとしたら、意識が持っていかれ
そうになる。



その度に、


「ほら、しっかりして!
吸って、吐いて。」
「は、っひ、はぁ、はっ。…はぁ。」


リーダーの腕の中は落ち着く。



少し苦しいのも治まってきたかな、
って時。


「ごめん、遅くなっちゃって。」


楽屋に入ってくる2人の姿。



俺が変なフィルターをかけてるかも
しれないけど、仲良さげな2人。


それを見たら、また息が苦しくなって。




ふっと、意識を飛ばした。

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