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DAYS

第15章 SUPER LOVE SONG A×S






「ごめん。」


沈黙を破ったのは、松潤だった。


「え?」


なんで松潤が謝るのか、分からなかった。



「困らせてるよね。

…困らせたくて言ったんじゃない。
相葉くんとの仲をどうにか
したかったんじゃない。

ただ…、知ってほしくて。

勝手でごめん。」



胸がきゅっと苦しくなった。


「本当にごめー」
「謝らないで。」


松潤の言葉を遮ると、
驚いたように顔を上げてる。



「松潤は悪くない。
だから謝らないで。


…思わせぶりな態度とって、ごめん。

俺が好きなのは
相葉くん…。雅紀だけなんだ。

だから…ごめん。」


俺も頭を下げた。


そうしたら、松潤が慌てて


「わっ、顔上げてよ。」


って俺の肩を掴んで持ち上げる。


「俺の方こそ、ごめん。」
「いや、俺が悪い。ごめん。」


1通り謝りあったら、おかしくなってきた。


「何してんだろ。」
「ほんとだよ。」


暖かい空気が流れてる。


そんな中、


「今まで通り、メンバーでいてくれる?」


最後までわがままでごめん。

そう言って、泣きそうな顔してる松潤。



「そんな顔すんな。

お前、男だろ?
松潤だろ?」
「なにそれ。」


少年みたいに、ニコっていうより
ニカって感じの笑顔。


そのほうが何倍もいい。


「もう楽屋に帰らないと。」
「ほんとだ。やば。」



慌てて楽屋を飛び出して、
エレベーターに駆け込む。


「間に合うかなぁ。」
「大丈夫でしょ。」
「どうしよ、間に合わなかったら。」


1人ブツブツ呟いて、もじもじしてたら



「落ち着いて、翔くん。」


ふわっと抱きしめられる感覚。


「え?え?え?」
「…今だけ。

これで諦めるから。」


ずるい。

離せって言えなくなった。



途中、エレベーターが止まった音がした。


それでも松潤は離してくれなくて。



まさか、雅紀が見てたなんて
思ってなかった。





「何とか間に合いそうだね。」
「うん。よかったぁー。」



楽屋を開けるまで、
何にも分かってなかった。

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