DAYS
第15章 SUPER LOVE SONG A×S
それからの雅紀にはびっくりだよ。
あれから、
「俺、今すぐ退院するから!!」
って言って、病室を飛び出してって
置いてけぼりを食らった俺。
雅紀曰く、ナースステーションに
乗り込んで、
「担当の先生に会わせて?」って
女の子に声をかけたら、
すぐ案内してくれた、って。
そりゃ、そーだろ。
目の前にスーパーアイドルがいるんだぞ。
ってか、ファン増やしてどーするんだよ。
…器が小さいって言うのは分かってるけどね。
先生にも、とにかく帰ります。の
一点張りで無理やり承諾させたって
言ってたし。
まぁ、それだけ元気なら…ねぇ。
「はぁ、帰ってきたぁ。
ただいまーー。」
「お邪魔しまーす。」
家に着いたのは20時前。
「やっと、って言うほど
家開けてないでしょ?」
「あ、そっか。」
照れたように笑う雅紀が可愛くて。
俺まで何か照れちゃった。
「ふふ。翔も顔が赤いね。
お揃いだぁ♡」
キュン死スマイル 爽やかさを添えて。
レストランのメニュー表記にも
出せそうなくらいの笑顔。
やばい。
「も、いいからいいから。」
そう言って、雅紀を強引に中に
押し込んでいく。
「ほら、もう入って!入って!」
「わわ、押さないでよ。
ってか、翔。
もう我慢出来ないの?」
「え?」
雅紀が部屋の中を指さしてる。
え!?
ここ、寝室なの!?!?
「え!?
いや、違う違う違う違う!!」
「翔、焦りすぎだよ(笑)」
リビングだと思って開ければ、
寝室だったそこ。
部屋をさしてる指にも、
聞き慣れない『翔』呼びにも、
俺を見て悪戯に笑ってることにも、
もう全部に煽られてて。
我慢何て出来ないよ。
俺がしばらく黙っていたのを
気にしたのか、
「ごめん、翔。
茶化しちゃった。
リビング、こっちだから。」
そう言って、申し訳なさそうに
俺の手をとり歩きだそうとしてるけど…
「ここでいい。」
「ん?」
「もう我慢出来ないから。
…ちょうだい。」