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DAYS

第17章 All I Want For Birthday Is M×A





「痛いぃ…。」
「ごめん。」
「…痛いぃ。」
「ごめん。」


何回同じ会話をしてるんだろ。


でも、痛いもんは痛いし!?
腰が。


「昨日もさんっざんヤったよね!?
しかも激しかったよね!?」
「…ハイ。」
「何で朝から…。」


俺だって、本当に嫌だった
わけじゃない。

…キモチヨカッタシ…。


だけど、これじゃあ俺の体
持たないじゃん。


「元はと言えば、雅紀が悪いんじゃん。」
「…ぅっ。」
「誰だよ。

『わぁ、ふかふかぁ♡』とか言って
俺がいるのも忘れて、ベッドに沈み
こんできたヤツは。」
「俺です。」


やっぱり勝てない。

まぁ、俺が悪いんだけど…ね。



ちょっとしょげてたら、
体が暖かく包まれた。

潤の腕が、俺を後ろから
優しく抱きしめてくれてる。


「でも…。体の事は、ごめん。
歯止めがきかなかった。」
「潤…。」
「負担になるって分かってるんだけど、
止められなくて。

八つ当たりして、ごめん。」


耳のすぐ傍で聞こえてくる、
低音ボイス。


その声は、俺をいつでもホッとさせる。

大好きな声。


「いいよ。俺もごめんね。」
「俺、あれくらいしてくれないと
起きれないから。助かった。
むしろありがと。」


俺のダメなところまで全部フォローして、
イイところに変えてくれる。


潤は、俺だけの魔法使いなんだ。



「ほら、もう起きよう。」


よっこらしょ、って声を上げて、
潤がベッドから起き上がる。

俺も潤に続いて起き上がろうと
するけど、


「ぁっ…っ。」
「雅紀?」


腰の痛みは、さっきよりも
ひどくなってる。

そりゃそーだよ。

朝っぱらから、ヤっちゃったんだもん。


本気で心配してくれてるんだな、って
すぐに伝わるくらい、真剣な顔つきを
してる潤。

やっぱり、いつ見ても格好いい。


…寝癖ついてる潤も好きだけどね。


「ごめんな。」

っていいながら、俺を抱えあげて
リビングへと進む。


首に腕を回して、
ぎゅっと潤にしがみつく。


首筋にキス



しようと思ったけど、俺の体が
絶対に持たないからやめた。

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