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DAYS

第17章 All I Want For Birthday Is M×A




M side


あれから2日。


メンバー全員での仕事もなくて、
雅紀とは1日も会っていない。


どれだけ連絡しても繋がらない。
マンションに行ったって、ダメ。



「はぁ…。」


楽屋にため息が広がる。


「まだダメなの?」
「翔さん…。うん。」


新聞を読んでる手を止めて、
俺の話を聞いてくれる。


「完璧に誤解しちゃってるもんね。」
「うん…。

俺だけじゃなくて、二ノにも…。」
「聞いたよ。

まぁ、あの状況じゃあ誤解するのも
無理ないよね。」


それは理解出来る。

俺でもあんな状況だったら、
雅紀と同じ事してたかもしれないし。


「でもどうしよ。」
「サプライズ?」
「うん。…やってもいいのかな。」


こんなギスギスして関係のまま
やるのなんて無理だし。


雅紀の誕生日は、明後日にまで
迫ってきてる。


…どうしよう。


「まぁ、あんまり難しい顔
しない方がいいよ。」


今からの撮影、そんな顔してたら
やばいぞ。って。




撮影の間も、考えるのは
雅紀のことばっかりで。


ずーっと一緒にいた。

付き合って、一緒に住むように
なってからはずーっと。

そりゃ、時々喧嘩はしたけど
こんなに長引くことなんてなかった。




「ほんとにどうしよ…。」
「そんな感じで大丈夫ですよー!」


スタッフさんが、俺に笑顔で
言ってくれる。


やば。仕事中だった。


「あ、はい。」


俺の独り言にまで反応してくれた
スタッフさんには感謝しないと。


とにかく今は集中。






「お疲れー。」
「お疲れ。」
「あ、そうだ。」
「ん?」
「届いたぞ、例のヤツ。」
「え!本当に?」


翔さんが笑顔で、にかって笑ってる。

やっぱり爽やかだなぁ、この人。


よかった。
雅紀が翔さんに惚れてなくて。



「松潤の家に持って行っていい?」
「うん、ありがとう。」
「いいってことよ。」
「今から?」
「んー、いや明日で。
時間も遅いしね。」
「そうだね。」


明日また会う約束をして、
その日は翔さんと笑って別れた。

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