DAYS
第19章 身長差のない恋人 N×O
「で。
どうしたの?」
ビールを飲みながら、
他愛ない話でもー
って思ってたのに、
いきなりぶち込んできやがった。
「いや、その…。」
「ん?」
あれだけ誰かに聞いて欲しかったのに、
やばい。
顔から火がでるんじゃないかってくらい
本当に恥ずかしい。
言えなくて黙り込んでしまう俺。
それでも、相葉さんは
やっぱり優しくて。
「何か悩み事なの?
ゆっくりでも大丈夫だよ。」って。
その優しさに甘えたいけど、
ここは言わなきゃ。
でもシラフじゃ辛いから、
ビールをぐっと一気飲みする。
「俺、変なのよ。」
「変?」
「うん。
…大野さんの事、好きミタイデ…。」
語尾が小さいし、片言になっちゃった。
どんなリアクションがくるんだろ、って
ドキドキしてたら、案の定びっくりしてる顔。
やっぱり、驚くよね。
何も言えなくて、俯いて
相葉さんの言葉を待ってたら
「え、今?」
「え、そんなリアクションなの?」
今度は俺が驚く番だった。
「そんなに俺、分かりやすい?」
「うん。」
しれっと、普通に言われちゃったし。
「だって、リーダーといる時
ずっと耳だけ赤いんだもん。」
「嘘だぁー…。」
「ニノ、ポーカーフェイスのつもり
なんだろうけど、にやけてるから。
可愛いなぁ、って翔ちゃんと松潤と
3人で見てたんだもん。」
「ちょっ、見んなやーっ。」
何してんだよ、バカ。
しかも潤くんも。…翔ちゃんまで。
「とうとう気づいちゃったのか。」
「…うん。」
「それで俺に相談ってわけね。」
何だか嬉しそうな顔をしてる。
単純だなぁ。
「やっぱり俺って、頼りがい
あるのかな?
ねー、ニノちゃーん。」
「いや、暇そうだなって。」
暇。
その一言を言われて、さっきまでは
あんなにニコニコしてたのに、今は
「絶望しました」って顔してる。
「もー!俺、暇じゃないんだからね!」
「はいはい。
それより、どうしよ。」
気付いちゃったら一瞬で。
考えれば考えるほど。
想えば想うほど。
好きだって実感する。