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DAYS

第19章  身長差のない恋人 N×O





「んんー…。」



少し寒くて、目が覚めた。

リビングのソファーだってことは
すぐに分かった。


ちょっと寝たら、酔いが少しは
収まったみたいでスッキリしてる。


「そういえば…。」


相葉さん、どこに行ったんだろ。


キョロキョロと見渡しても、
周りには誰の姿もない。


何か大変そうだったけど
大丈夫かなぁ。

…俺、めっちゃ他人事になってるけど。


このまま寝ちゃうか、って思って
ソファーに逆戻りするんだけど、
やっぱり寒くて寝付けなくて。


「はぁー…。」


仕方ない。

面倒臭いけど、寝る準備をして
ちゃんとベッドで寝よ。

じゃないと、腰にも悪いし。


立ち上がって、お風呂を入れに
行こうと思ったら、

浴室の方から水の音が聞こえる。


え!?
相葉さん、そこまでやってくれてるの!?


呼び出されて、飲まされて、
しかも自分の体がもたないような事が
あるんでしょ?


さすがに、そこまでしてもらうのは悪い。


そう思って、急いでリビングを出て
浴室に向かう。


案の定、脱衣場からはお風呂には誰かが
掃除をしてるシルエットが見える。


ドアをがらっと開けて、


「相葉さん、そんな事までしないで!」


急いで止めようとしたら、



「俺、相葉ちゃんじゃないよ。」


少し不貞腐れたような声が、
よく響く浴室に響いてる。



よーーく知ってる人。


俺が1番会いたかった人。

俺が1番好きな人。


俺が1番大好きな人。



「大野さん!?

何でここにいるの!?」
「驚いてるね。」


呑気な口調は一切変わらずに、
浴槽を洗う手は細かく動き続けてる。


そりゃ、普通に驚くよ。


浴室のドアを開けたら、いるんだよ?

相葉さんじゃなくて、大野さんが。



「驚くも何も…。

何でここにいるのよ。」
「んー?

相葉ちゃんのヘルプがあってね。」


もー、すぐに迷惑かけるんだから。って
呆れ口調風に言ってる。



あのバカは、イイヤツ。


イイヤツ何だけど、
何であんなにバカなんだよ。

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