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DAYS

第21章 愛を込めて花束を S×N





その後は、どんちゃん騒ぎ。

だけどみんなが祝ってくれてるのだけは
よく分かった。


みんなが、歌って踊ってくれたんだよ。
愛を叫んじゃうやつを。


凄くない!?

嵐が目の前で歌って踊ってるんだぜ!?





「…くぅ…。」
「相葉くん、寝ちゃったね。」
「うん。

じゃあ、そろそろ帰るね。
お開きにしないと。」


相葉くんが寝れば、お開きの合図。

昔からの決まり事。



「俺、片付けるから。」


と言って、松潤が食器を次々と
片付けていってくれる。


「そこまでしてくれなくてもいいよ。」
「いいって。今日はお祝いだから。」


お祝いってことに、1番気合いを入れてたのは
たぶんこの人だったんだろうな。



「じゃあ、そろそろ…。」
「みんなどこに泊まるの?」
「ここからちょっと行ったホテルだよ。」
「予約取れなくてさぁ、
部屋が一部屋しか取れなかったんだよ。」


ここ、凄い有名な観光地だしね。

しかも季節もいいから、
ちょうど人が多い時期と重なって。



「俺は、戻んないよ?」
「え?智くん、ここいるの?」
「いや、さすがにここにはいられないや。

釣り行くの、釣り。」
「こんな時間から!?」
「うん。

だから、2人で部屋使いなよ。
遠慮しないでさ。」


俺は釣る。


それだけ言い残して、颯爽と
海へと向かっていく智くん。

…格好いいじゃん。


「俺も、ほんとに帰らなきゃ。

雅紀ー。」
「んー?…ふふ、潤ー…。」
「ダメだ、起きないな。」
「もうここで泊まる?」
「いや、それはさすがにダメだ。

だって結婚初夜じゃん。」



真面目な顔で、松潤がそんな事言うから
途中から笑いを堪えるのに必死だった。



「初夜…ではないけど。」
「とにかく。今日は、邪魔になる。」


そう言うと、雅紀をひょいっと持ち上げて


「新婚初夜、大いに楽しんでね。」



幸せそうに、大切そうに相葉くんを抱えて
松潤が出て行った。


残されてのは、俺たち2人。


…やっぱり緊張しちゃうなぁ。
いつもはここまでじゃないのに…。


結婚初夜ってさ、

俺たちロマンチストだよね。

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