テキストサイズ

DAYS

第22章 2人のBirthday M×S







智くんとの電話を切ったあと。



「結局、どうなったの?」
「智くんが大丈夫だって。」
「じゃあ…迎えに行かないんだね?」
「…うん。」
「あ、責めてるんじゃないからね。」




すっかり眠ってしまったニノを
ひょいっと抱えあげて、
寝室へと入っていく相葉くん。




「ほら、翔ちゃんもおいで。」って

俺の事まで連れてってくれる。


その後ろを遠慮気味に歩いてたら、


「何でそんなにゆっくりなの?

あ。もしかして、翔ちゃんも
お姫様抱っこがよかった?」
「ち、ちがっ!」



冗談だよ、って茶化しながら
相葉くんが先を歩いてく。



ベッドにそっとニノを寝かせて、
頬を愛おしそうに撫でてる。


そんな2人を邪魔しちゃいけない
ような気がして。

そっと寝室を出ようとした。



そうしたら、


「翔ちゃん、どこ行くの。」


相葉くんに気付かれちゃって、
強引に腕を引かれて、


気が付けばベッドの上。



「え、俺寝るの?」
「寝ないの?
明日、オフだからってしんどいじゃん。」
「でも、相葉くんは?」
「俺はもう眠くないから。」



俺に布団をかけて、
優しく髪を撫でてくれてる。



俺には潤がいる。


だけど、それは優しくって。
とても心地よかった。

マイナスイオンが出てる感じ。




「…なぁ、相葉くん。」
「ん?」
「潤、どうしたらいい?」
「うーん…。仲直り、したいよね?」
「うん。」



それはもう決まってる。


だけど…



「だけど、やっぱり…ね。」
「うん…。」



俺が泣いて、潤を必死で探すところが
見たいって…

潤はどうしようもない変態じゃん。




「あ。」
「どうしたの?」


相葉くんが、突然声を上げた。



そして、



「俺、いい事思いついちゃった。」
「へ?」



いいこと。


そう言った時の相葉くんの顔は、
いたずらっ子の顔で。



「これで仲直りして、

しかもいつもと違う松潤が
見れるかもね。」
「ほんと!?」




俺が見てる潤とは違う潤が

もっと見たい。




そう思うのは、欲張りなのかな?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ