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DAYS

第22章 2人のBirthday M×S






「ごめん。」



相葉くんの家を出て、車に2人。



ナース服は着たままだけど、

「他のやつに見られる!」って言って
コートにマフラーをさせられて、
助手席に座ってる。


…ここまでするなら、脱がせてよ。



「謝んないでよ。」
「今回は全部俺が悪い。」
「潤が悪いだけじゃないでしょ?」
「いや、俺だよ。」


潤の真剣な瞳は、前を向いたままだけど
心は俺の方に向いてることはよく分かる。



「悪趣味な事、しちゃったから…。」
「それは言えてる。」
「ちょっとは否定してよ…。」
「だってほんとだもん。」



一瞬静かになって、

2人で吹き出した。



「俺もね、悪かったの。」
「翔はー…」
「聞いて。

俺はね。ちょっとでも2人の時間を
大事にしたかったの。
ちょっとでも近くにいたくて…。

でも潤は違うんだって思ったら、
帰れって…。酷い事言っちゃったから…。」



言葉にすることが出来なかった。


そのクセ、潤の事は求めてる。

我が儘だよね。



「だから、これからはもっと話そうよ。

今までより。」
「うん。そうしよっか。」



一緒に住んでるのに、
仕事上すれ違いが多かった。


お互いに我慢してたのも
あったんだと思う。

その積み重ねで、今日みたいなことが
起きちゃったんだよね。




マンションの駐車場につくと、
すぐに運転席を降りて、
助手席のドアを開けてくれる。


手が伸びてくるから、

「ありがとう。」って言って
その手を取ろうとしたら、


手が腰にまで回ってきて、


「え!わっ。」


体が宙に浮いた。



「ちょ、ここ外だよ!?」
「だって、我慢出来ないんだもん。」


だもんって…。



甘えるような口調が、
堪らなく可愛くって…。


潤って、こんな顔もするんだ。

こんな声でも喋るんだ。


知らなかった、新しい潤が
どんどん見えてくる。


それが何よりも嬉しくて。



潤の首に、ぎゅっとしがみついて


「大好き。」



耳元で囁けば、


「…ぁっ。」



…ちょっと。


可愛すぎない?

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