DAYS
第23章 僕を焦がしてる S×N
荒れた波のような、
めちゃめちゃに荒れ狂う俺の感情を
何とかコントロールして。
やっと収録も終わって。
今日はいつもよりも、疲れてる。
きっとこの感情のせいだ。
やっとだ。
やっと、翔さんと2人の時間が来る。
「翔ちゃーーーーん。」
「ゎっ!どした!?」
楽屋から、猛スピードで駆けてきて、
翔さんにタックルしに行ってる
相葉さん。
楽屋で帰り支度をしてる時、
嫌でも目に入ってくる2人の距離感。
「でね!それでね!」
興奮気味に、何か話してる相葉さんに、
「うぉ!?マジで!?」
って、同じく興奮してる様子で
相槌を打ってる翔さん。
その2人の様子は、
本当に仲良さげで。
俺の入る隙なんて、微塵もなくて。
そんな風にしか考えられない、
今の俺も嫌で。
大好きなこの空間さえも、
鬱陶しく感じてきて。
「…相葉さん、うるさい。」
「あ、ごめんね。にのちゃん。」
つい毒を吐いてしまう。
いつもの嫉妬なら、この程度で済んだのに。
「でね、翔ちゃん!
これがね、こうなるんだって!」
「え!? そうなんの!?
マジかぁ!!」
「そうなの!凄いでしょ!?」
「…っさい。」
「…にの?」
Jが、ずっと下を向いたままの
俺を心配して声を掛けてくれる。
だけど、そんな優しさじゃ
俺のこの感情は収まらなくって。
それどころか、もっと俺を
潰そうとしてくる。
「にのちゃん、どうしたの?」
「うっさいっつてんだよ!」
つい出た大きな声。
必死に我慢してきたものの
全部が崩れだしてきてる。
気付いてるのに、止められない。
「おい、にの。その言い方はー…」
「いいよ、翔ちゃん。
俺が悪かったし。
ごめん。にの。」
じゃあ、俺の翔さんから離れてよ。
何でそんなに仲良さそうに
肩なんか組んじゃってるの?
口を開けば、相葉さんを傷つけそうで。
何も言えなかった。
その分、どんどんと溢れてくは
頬を伝ってくもの。
「え、にの?」
何も持たずに、楽屋を出た。
行き先何てない。