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DAYS

第23章 僕を焦がしてる S×N







そんな事を考えちゃったら、


「…っ。」



じわっと、目の奥からこみ上げてくるもの。



「和也?」


慌てて俺のそばに寄ってきて、
ぎゅっとしてくれる翔さん。



「ごめん、言い方がきつかったな。」


そうやって必死に謝ってくれてるけど…。



違うよって伝えたいけど、
上手く声にならなくて。


翔さんに負けないくらい、
必死に頭を横に振った。




俺、変なんだ。

こんなに人にね、影響されるヤツだとは
思ってなかったのに。


翔さんのちょっとした仕草に
ドキッとして。

翔さんのちょっとした言葉に、
一喜一憂して。



もう俺いっぱいに、翔さんがいて。


でもね、翔さんだから。

翻弄されるのも、幸せで。





さっきあれだけ頭を振ったから、


「…うぅ。」
「ちょ、和也!?」


お酒を飲んでた事も、
翔さんに会ったらすっかり忘れてて。

頭を振っちゃったもんだから、
酔いが回って大変なことになってる。


軽いめまいがして、
床に座り込んでしまった。



「とりあえず、もう1回
ベッドに戻ろっか。」


そう言うと、翔さんは
俺の体をまたベッドに戻してくれた。



運んでくれてありがとう、とか、
重いのにごめんね、とか

言いたいことは、山ほどあるけど…



「翔さん…。」
「…ん?」

「愛してる…。」



何よりも伝えたかった。


きっと、昼間の態度で
翔さんの事を悩ませたと思う。



俺が勝手にヤキモチを妬いただけなのに。

俺の心があと3cm深ければ、
笑って流せたのに。


勝手に拗ねて、相葉さんまで傷つけて

楽屋を飛び出して。



こんな俺、嫌いになられたって
仕方がないのに…。



ごめん。って言いかけたのを飲みこんで

伝えた言葉。


この言葉に、いろんな意味を込めた。




そうしたら翔さんも、


「俺も…。愛してるよ。」って。


とびっきり甘い声で。



その声に、また涙が出てくる。




「翔っ。」
「どうしたの?」
「拗ねて、勝手に帰ってごめん。

俺ー…」


「ヤキモチ妬いてたんでしょ?」

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