
DAYS
第23章 僕を焦がしてる S×N
2人でごめんね、って言って。
ソファーに2人。
俺のぴったり隣には翔さん。
翔さんと俺の持ってるマグカップからは、
湯気が出てて。
それを必死にふーふーする翔さんは、
何だか可愛かった。
「あ、そういえば翔さん。」
「んー?」
「何で俺、翔さんの家にいるの?」
ずっと気になってた。
俺の家に帰るはずだったのに…。
「相葉くんだと思うよ?」
「何が?」
「相葉くんが、タクシー呼んでくれた
でしょ?」
「あ…。うん。」
「俺にメールが入っててね。
もうすぐタクシーで、和也を翔ちゃんの
マンションに送るからーって。」
気の利くヤツだよ、本当に。
「でも、俺が寝てなかったら
気付くよね。」
「でも、相葉くんは絶対に和也は
寝るって言ってたから。
色々疲れてそうだったから、って。
和也の事、ちゃんと届けるから
話、ちゃんと聞いてあげてねって。」
普段は、ぎゃーぎゃー言ったり、
やかましいって思うこともあるけど…
やっぱり、俺の事をあの人は分かってる。
「あいばか…。」
「俺、ヤキモチ妬いたよ。」
「え?何に?」
「和也と、相葉くんとの関係に。」
そう言った翔さんの横顔は、
哀愁が漂っていて。
何だか寂しそうだけど、
だけど見惚れてしまった。
「妬くの?」
「当たり前。
だけど格好悪いから、言えなくて…。」
罰の悪そうな顔をして、
頭をぽりぽりとかいてる翔さん。
顔はほんのり赤くなってる。
翔さん、こんな顔もするんだ。
見た事ない翔さんがいっぱい出てくる。
俺、もしかしたら今までは
嫉妬ばっかりして、自分の世界に
閉じこもって、
ちゃんと翔さんを見る事が出来なかった。
次々出てくる翔さんの新しい魅力に、
すぐに釘付けになった。
もっと見たいって思った。
「でも、俺もヤキモチ妬いてくれて
嬉しい…かも。」
そう言って、思い切って
両手で翔さんの両頬を包み込む。
そのぷっくりした唇に、
自分の唇を重ねる。
翔さんを感じる。
翔さんを感じたい。
