DAYS
第23章 僕を焦がしてる S×N
って、さっき決意したばっかり
なんだけど…
「うー…。」
何だか体がそわそわしてくる。
じっとしてらんない感じ。
「何か…熱いし。」
お風呂上がりって言うのも
あると思うんだけど…。
もしかして…って。
こういう時の俺の勘は当たる。
熱い体を少しでも冷まそうと
冷蔵庫に入ってるミネラルウォーターを
飲んでみる。
飲んだ一瞬は冷たくなるけど、
またすぐに熱が上がってくる。
「しょうー…。」
眩暈がする。
熱くて、熱くて。
どうしようもなく熱くて。
部屋の温度のせいにして、
エアコンを切っても熱くて。
窓を開けてみても、熱くて。
それどころか、時間がたてばたつほど、
体は熱を帯びてくる。
「も、ダメだぁ…。」
ソファーに沈み込む。
「あぅ…っ。」
それすらも、快感に変わる。
自分で自分の体を抱きしめるようにして、
何とか収めようとする。
だけど、ダメ。
もう自分で処理しようかって時。
「はぁー。いいお湯だった。
…この部屋、寒くない?」
下にスウェットを履いただけの
翔がリビングのドアから入ってきた。
そんな色気がだだ漏れの格好を、
直視できる余裕なんてない。
むしろ、今はそれを見ただけでも
イってしまいそうなほどで。
リビングの開いたままの窓を
閉めに向かってる翔の背中を
追いかける。
「翔、も、ダメ。」
「んー?」
焦る俺とは対照的な、
のんびりとした口調。
「何が、どうダメなの?」
そう言って、俺の頬をつーっと撫でる。
「ぁぁっ。やぁ、…はぁ。はっ。」
「嫌?
俺に触られるの、嫌なの?」
「ちがっ!」
頭をぶんぶんと横に振ると、
さっきよりも全身が熱くなって。
さっき飲んだものが、
脳までも犯してく。
「顔、赤いね。」
「ぁ、あ、ぅうー…っ。」
相変わらず、優しく頬を撫でたままの
翔の指。
それが首筋まですーっと下りた瞬間、
「ふぁっ、ぁあっ。」
嘘。
…それだけで、イっちゃったよ…。