DAYS
第24章 じゃなくって A×N
少しでも時間がある日は、
相葉さんのために時間を空けた。
相葉さんのスケジュールは、
全部把握出来るようにしてた。
めったにメールもしない携帯を
ずーっと握りしめて、
ずーっと相葉さんにメールを送って。
すごくない?
あの面倒くさがりの俺が。
ここまで健気に頑張ってるの。
なのに、相葉さんは気が付かない。
それどころか、
俺が頑張れば頑張るほどに、
相葉さんは離れてく気がする。
「いっつも、俺だよね。」
「何がぁー?」
もうお酒が入って、ベロンベロン。
相葉さんの家に行った帰りには、
いつも必ず大野さんの家へ寄った。
寄った…っていうよりは、
押しかけてた。
相葉さんの家に行って飲んでも、
絶対にてっぺんまでには帰る。
それが俺の妙なルール。
「なのに、俺ならいいんだ。」
「だって大野さんだし。」
「意味分かんねーよ。」
何だかんだ言って、いつも笑って
許してくれる。
誰よりも俺の気持ちを理解して
くれてるんだ、この人は。
「もう言っちゃえば?」
「…言えないよ…。」
「でも、好きなんでしょ?」
その言葉に、小さく頷く。
ずっとずっと好きだよ。
出逢った、あの瞬間から。
一目惚れだったんだもん。
「でも、相葉さん気付いてくれない…。」
「そこだよなぁー…。」
ずーっと、相葉さんにアピールしてきた。
最近は、今までに増して
ずーっとアピールしてるのに。
わざとか?って思うくらい、
相葉さんは俺を見てはくれない。
「も、無理だよ…っ。」
頑張るって決めてるのに。
この恋を諦めないって決めてるのに。
ついついこの人の前じゃ、
涙がポロポロと溢れてくる。
「そんなになるまで
頑張ってるのにね…。
…ニノは強いね。」
そう言って、優しく俺の頭を
撫でてくれる。
俺なんて、強くないよ…。
「ニノは、強い。
俺は…。」
大野さんとは、同志。
同じ片想い仲間。
想ってる人は違うけど、
だけど誰よりもお互いの気持ちが分かった。