
DAYS
第24章 じゃなくって A×N
その日は、泣いた。
これまで我慢してたものが、
何か全て壊れてくみたいに。
堰を切ったように、涙が溢れてきた。
そんな俺を、ずっと大野さんは
抱きしめてくれてた。
背中を優しいリズムで叩いて、何度も
「ごめん。」って謝ってた。
大丈夫の言葉が言えなくって、
結局最後は寝落ちした。
夢を見た。
相葉さんの夢。
ひどく悲しい顔をしてる相葉さんだった。
違うよ。
俺が見たいのは、そんな悲しい顔じゃない。
笑ってよ。
俺にもうちょっと勇気があったら…。
ちゃんと正面から向き合う勇気があったら、
押してダメなら引いて作戦の前に、
俺の想いは、きちんとした形で
収まってたかもしれないのに…。
それをこじらせたのは、
俺。
「ニノ。起きて。」
大野さんの声で、目が覚めた。
「…おはようございます。」
「寝ちゃってたね。
これ、当てときな。」
そう言って、朝一で渡された
冷たいタオル。
「もう遅いかもしれないけど…。
ないよりましだと思うから。
とりあえず、顔洗っておいで。」
大野さんに促されて、
洗面台に向かった。
「…ひどい顔だなぁ。」
目が腫れてて、一重になっちゃってる。
赤くなってるし、
こんなのバレバレだ。
昨日泣いてたこと。
水道から出る水は冷たかったけど、
だけどそれが今の俺に合ってる気がした。
「今日、何時なの?」
「たぶん、5時からだったと思う。」
「じゃあ、同じか。」
今日は午後からだから、ゆっくり出来る。
そんな日を選んで、相葉さんの家に
行ったんだよ。
泊まれるようにって、鞄には
ちゃんと着替えまで入れてた。
そんなことを考え出したら、
食欲なんてわかなくなって。
「ニノ、朝は?」
「ごめん。俺、いいや。」
「そっか。」
大野さんは、何にも聞かなかった。
ただ、一緒にいてくれた。
いつまでも甘えてちゃダメだって
分かってるけど…。
こういうところが、ダメなんだろうな、
俺って。
最初から、慰めを当てにしてる。
