
DAYS
第24章 じゃなくって A×N
楽屋に入ると、すでに3人来てた。
なるべくいつも通りを装って
挨拶をする。
声が掠れた気がするけど、
大丈夫…なはず。
だけど、すぐに翔ちゃんにバレた。
「体が熱いぞ。」
って、俺のことを心配してくれてる。
大丈夫だよ、ってテキトーに
流そうとしたら、
「え!?」
がたん、という大きな音とともに、
声が聞こえた。
にのだった。
そんなにのの反応にびっくりしたけど、
「大丈夫。大丈夫。」って、
バカの一つ覚えみたいにそればっかり
言ってたの。
そしたらね、
「大丈夫じゃないんでしょ!?」
さっきまでリーダーの隣に
ぴったりとくっついてたにのが、
目の前にいた。
翔ちゃんにもたれかかってる俺の
体をぐいっと起こすと、
「何で言わないの?
何で無理するの?」
必死な声。
顔を見ると、
「…にの?」
涙をうっすらと溜めてる瞳。
「熱あるんでしょ?」
「…。」
「相葉さん!」
「…ある。」
「どれくらいあるの?」
「8.5度くらい。」
「ばか!」
ものすごい剣幕のにの。
こんなにの、見たことなかった。
俺の前髪をかき揚げた、かと思うと、
おでこをこつん、とくっつけてきた。
「…わ、あつ。」
にのの顔が、ドアップにある。
体がさっきの何倍も熱かった。
芯から熱が沸き上がってくる。
あー、やっぱり俺、
コイツのことが好き。
どうしようもないくらいに。
気が付くまでは、こんなの全然
意識しなかったのに。
この距離に動揺しなかったのに。
こんなに近いのに。
こんなに好きなのに。
お前は、他の誰かのモノなの?
他の誰かがいいの?
なぁ、俺がいいって言って。
お前も俺が好き、でしょ?
俺もお前が、
「…すき…。」
「…へ?」
「おっはよー。」
いいところに、怖いほど
ハイテンションな松潤がきた。
「なに?お前ら。
こんなとこでイチャイチャすんなよ。」
とんって。
松潤が軽くにのの体を押した。
その直後に
唇に柔らかい感触。
