
DAYS
第24章 じゃなくって A×N
3人が帰った部屋。
さっきよりも甘い、ピンクのオーラが
濃くなってる気がする。
だって、相葉さんの
『大好きオーラ』が凄いんだもん。
目が合ったら、
「にの♡」
俺がちょっとでも笑ったら、
「可愛い♡」
おいおいおいおい。
そんなキャラだったか?
…そんなキャラだった気もするけど。
「もー、恥ずかしいからいい!」
「ふふ、可愛い。」
そう言って、俺の頭をぽんぽん
してくれる。
前までの俺ならね、
「やめろ!子供扱いすんな!」とか、
そんな感じのことを言ってたんだけど。
この空気か、それとも恋人ってことが
そうさせるのか、
されるがままの俺。
そんな俺の変化にすぐに気が付いて、
相葉さんがすかさず
「あれ。にの、大人しいね。」
「ばっか…。」
俺の顔をのぞき込んでくるから、
「見んな!」
って、両手で顔を覆った。
「えー。耳まで真っ赤にしてる
にの見たい。」
「悪趣味。」
「ひど。
ねぇ、にの。お顔見せてよ。」
声だけで分かる。
相葉さんが笑ってるってこと。
だけど、恥ずかしいもんは恥ずかしい!
「やだやだやだやだ。」
「えー…。
じゃあ、キス出来ないじゃん。」
「…へ?」
驚いて、手の力が抜けたところを
腕をがっと掴まれて、
「ふふ。真っ赤だね。」
目の前には、嬉しそうな顔の相葉さん。
俺が言うのも変だけど…
幸せそうな顔してる。
俺がそうさせてるって思ったら、
俺まで嬉しくなって。
…って、
「キス!?」
「え。にの反応おっそ。」
「いやいや、だってー…。」
その言葉を意識した途端、
体がぼっと熱くなった。
「あ、にの。
また顔赤くなったね。」
「うっさい。」
我ながら可愛げのない返事。
そんな俺をくすっと笑う相葉さん。
「…キス、していい?」
ずるいよ。
急に真剣な顔つきなんてさ。
頷くしかないじゃん。
俺も欲しいに決まってるじゃん。
2人の他、誰もいない楽屋。
恋人同士の、
初めてのキスは、とっても甘かった。
