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DAYS

第24章 じゃなくって A×N









A side






「早いなぁ。
時が経つのは。」
「まぁーくん、おじいちゃんみたい。」
「何だと、こんにゃろ。」
「わっ!

んふふ。」



リビングのソファー。


腰が痛い和を膝の上で
ぎゅっと抱きしめている。


そんな俺に、全てを預けるように
もたれてくる和。



そりゃ、大のおとなが乗ってるんだから
軽いわけじゃない。


だけど、この重さも愛おしい。

和が近くにいるんだって、
1番感じられるから。




「腰、どう?」
「んー。大丈夫だよ。」
「無理しちゃダメだよ。」
「うん。…ありがと、まぁーくん。」


ちゅっと、頬にキスをくれた。



「和。ダメ。」
「なんでぇ?

まぁーくんにキスしたいのに…。」
「我慢出来なくなるから。」
「我慢しないでいいのに。」


こういうことを、和は平気で言う。


しかも上目遣い。

いつもこの技にやられちゃう。


和は分かってる。
俺がそれに弱いんだって。

いつもなら、ころっていっちゃうけど、
唇をぎゅと噛む。



「ダーメ。今日はダメ。」
「なんでぇ…。」
「分かってるでしょ?

和、腰痛いんでしょ?」
「…痛くないもん。」
「嘘つけ。」



少し腰の下の方をつついてやれば、


「ひっ、ったい。」
「ほら。痛いんでしょ?」
「…痛いけど。」
「欲しいのは俺も一緒だよ?

だけど、和が大事なの。
ね?」


今にも泣き出しそうな顔してる
和の頬をスーッと撫でる。


少しふるっと体が揺らして、
俺を見る。

水分を多く含んだ瞳。



「じゃあ、お風呂連れてって。」
「一緒にー…」
「入ってくれなきゃ泣く。」
「え!?」
「動けないんだもん。

一緒に入ろ?…まぁーくん。」


俺の服の袖を掴んで、
俺を見上げる。


だーかーら!


「分かった!分かったから…

そんな目で見ちゃダメ。」
「えー…。」





ぶーぶー言ってる和を抱えて、
お風呂に入った。



お風呂に入ってる和って、

ものすごく色っぽいの。




だけど、それは俺だけの秘密だから
言ーわない。

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