無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「でも…。」
「でもね。和。」
「…。」

「俺も和がほしいの。
ものすごく。

だからね。」



和は沈んだ顔をしてる。

そんな顔、見たくないよ。




「今日は、これで満足して。」
「んっ！…んっ。」



深いキスを、何度も何度も
和へ送る。



「まぁー…く、んん…。」


吐息まじりの甘い声。


唇を離すと、とろんとした和の瞳と
目が合う。



その瞳が、俺をどんどん昂らせてること、

和は知ってる？



「目、開けてて。」
「…恥ずかしいんだもん。」

「ずっと俺のこと見てろよ。」
「っ！
まぁーくっ…ん、ふぁっ。」



目を合わせたままのキス。


俺を見つめる瞳から、
ほろほろと涙がこぼれてくる。



それでも、俺はやめない。


だって、分かってるから。
それが悲しい涙じゃないって。


流れていく涙は、暖かいから。



幸せ、でしょ？

俺も幸せだよ。




「まぁーく、ん。…はっ、んん。
まぁ、くん…。」


俺の肩を押して、離そうとする。




「っは。

どうしたの？満足？」
「はぁ、はっ、苦しっ。

やだぁ…。もっと欲しっ。はっ。」
「ちゃんと鼻で息して。」
「ちょ、待って…んんっ。」



まだ足りない。


貪欲なのは、和じゃない。

俺のほうだ。



味わえば味わえばほど、
甘い蜜が奥から溢れてくる。


そんな和にすっかりトリコなんだ。



どちらとも分からない唾液が、
和の首筋に流れてく。

それを拭き取ってやることもせず、
流れてくそれを目で追った。


荒い息と、唾液のまじる少し卑猥な音が
部屋に響く。



キスだけで、こんなに心が満たされる。

快感にすべてを忘れてく。


2人でどこまでもどこまでも
求めあった。






どれくらいそうしてたのか、
気が付けば和の体からはすっかりと
力が抜けてる。



見てみれば、


「やっと、寝てくれたぁ…。」



あどけなさの残る顔で、
すやすやと眠ってる。



もう日が暮れてきてる。


…今日がオフでよかった。




でも…。

俺の息子、どうしよう。