DAYS
第24章 じゃなくって A×N
引き寄せられた腕の中。
「まぁーくん、おはよ。」
「んー…。おはよ、かず。」
閉じてしまいそうなまぶたを
必死に開けて、にこって笑ってくれる。
ずるいよね。
昨日はあんなに格好よかったのに、
今日はこんなに可愛いんだもん。
もっともっと好きになる。
どれだけいたって、
変わらないものがあって。
どんどん大きくなる気持ちもあって。
こんなに人を好きになるのは
最初で最後…だよ。
恥ずかしいから言わないけど。
「まぁーくん、格好いい。」
「和は可愛いね。」
言葉も優しい。
俺を見る瞳も優しい。
まぁーくんの愛は、
いつだって暖かくて優しい。
柔らかい陽だまりのような。
「そろそろ起きる?」
「でも、まだ早いよ。」
「ほんと?
今何時?」
「7時。」
「まだ寝れるね。」
今日の仕事は、午後から。
5人での仕事。
「潤くんたち、うまくいったかな?」
「あー…。
まぁ、大丈夫でしょ。」
「だといいけどなぁ。
潤くんはー…」
「もー!
朝から潤くん潤くん…。
俺、妬いちゃうよ?」
「え?
…え?」
少しふざけたような口調なのに、
顔はどこか寂しそう。
まぁーくんも、
ヤキモチ妬いてくれるんだ…。
「嬉しい…。」
思わず本音がぽろっともれた。
「え?嬉しいの?」
「え?…あ、いや。その…。
俺だけ妬いてたかと思ってたから…。」
「そんな訳ないでしょ?」
かぶせ気味にまぁーくんが言った。
その速度が何だか嬉しい。
「全部独占出来ないって分かってるけど…。
でも、やっぱり、妬いちゃう…から。」
まぁーくんが俺をぎゅっと
抱きしめながら言う。
顔は見えないけど、
可愛いすぎない?これは。
やっぱり俺たちって、
どこまでも一緒だね。まぁーくん。
喜びに浸ったら、
今度は首筋の吐息が気になった。
ただでさえ、さっきから我慢してるのに。
ムクムクと起きてくる俺の息子。
「あ…。和、これー…」
「…っ。」
しかもバレちゃったし。