DAYS
第25章 with YOU M×N
そのあとは、いくら掛けたって
繋がらなくて。
「着信拒否にされてるね。潤。」
「翔くーん…。」
繋がらない電話を、ぽーんと
ソファーの方にほおり投げておいた。
「…どうする?」
「…どうするって…。
どうする?」
「翔さん、何であんなに
誤解しちゃってるんだろ。」
「んー…。
とにかく、明日全員で仕事あるし、
何とかなるんじゃない?」
「そんなもんかなぁ…。」
和がうーんと唸ってる。
こんな時だけど、むっとしてる
自分がいる。
俺のこと以外で悩まないでよ。
俺のことだけ見てくれればいいのに。
「こんな時に何言ってんのよ。」
「…へ?」
「へ?じゃない。
声、出てるよ。」
「マジか…。」
「もー…。
嬉しいけどね?」
くすっと笑って、言葉を誤魔化してるけど…。
可愛すぎるでしょ?
お酒のせいか、恥ずかしさのせいか、
顔がぽっと赤くなってる。
「バカだなぁ…」って、俺を見て
いうその表情も。
優しさを含んだその口調も。
「…潤?」
俺が何も言わなくなったのが
不思議だったのか、俺の方を見て
覗き込んでくる和。
その瞳に吸い込まれるように、
そっとキスをした。
「…!?
ちょ、潤!?」
「しー…。」
驚いて、丸い綺麗な瞳を
さらに大きくさせてる。
それがまた可愛くて、
何度も唇をついばむようにキスをする。
「…んんっ、は、ん…。
…はぁっ。もー、潤!」
「…ダメだった?」
「ダメじゃないけどー…」
「じゃあいいじゃん。」
「ダメだよ。
2人ともいるじゃん!」
「寝てる。」
体をよじって逃げようとする和に、
正面から押さえ込むように抱きつく。
「潤ってば!」
「欲しくなった。」
真っ直ぐに目を見て伝える。
和の瞳は、何よりも素直だ。
いくらポーカーフェイスを貫いてても、
甘くない言葉を言ってても。
瞳だけは、素直で。
正直で。
俺だけを写してて。
そんな瞳に。
そんな和に。
どうしようもなく、惹かれてる。