DAYS
第25章 with YOU M×N
朝の楽屋は、何だか嫌な空気だった。
ずーんと重い空気が漂ってる。
息が詰まるほどの雰囲気。
俺は潤の隣でゲームをしてる。
潤は、パソコンとにらめっこ。
時々雑誌にも目を通してる。
相葉さんは、今にも泣きそうな顔をして
俺の隣に座ってる。
大野さんは、いつもと変わんない様子で
いい場所を見つけて寝てる。
翔さんは、新聞をじーっと見てる風。
だけど、落ち着かないみたいで
貧乏ゆすりをしちゃってる。
時々、大野さんの方を見ては
少しだけため息をもらしてる。
何にも喋らない。話さない。
こんなの初めてで
どうすればいいのか分かんないし。
翔さんも大野さんも、変な意地張らないで
仲直り…してくれないかな。
収録は同じ感じ。
…何だけど、何か違う。
収録が終わって、
楽屋に戻ってくるやいなや
そうそうに帰る準備をしてる翔さん。
何も言わないで、楽屋を出ようとした
翔さんに、
「待って!」
潤が声を掛けた。
だけど、そんな声も無視して
すたすたと帰っちゃう。
あきらめずに、潤が翔さんの前に
立ちふさがって、楽屋から出さまいと
頑張ってる。
「やっぱりこんなのダメだよ。
翔くん。ちゃんと話しなよ?」
「何のこと?」
それだけ言い残して、
また歩き出そうとしてる。
「とぼけてないで。
リーダーと話しなよ。
こんな空気重たいから。」
「だから、何のこと言ってんの?」
何を言ったって、しらばっくれる
翔さんにとうとう痺れを切らしたのか
「いい加減にしろよ。」
「潤!」
翔さんの襟を持つと、だんっと
ドアに体を押し付けた。
鈍い音が広がってる。
「ちゃんと話してからにしろよ。」
「潤、やりすぎだって。」
俺が止めたって、潤の怒りは
収まらないみたいで。
隣にいる相葉さんは、俺の服の
袖をきゅっと掴んで、
今にも泣きそうな顔をしてる。
俺も何か言おうとした時
すっと大野さんが立ち上がった。
かと思ったら、翔さんのほうへ
歩いていくと、
ぱちーんといい音で、
翔さんの頬を平手打ちした。