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DAYS

第25章 with YOU M×N







リーダーはすぐに状況を掴めたのか、
俺たちの方に駆け寄ってきて


「相葉ちゃん?聞こえる?」


ソファーの荷物をのけて、
スペースを作ってくれてる。


「相葉ちゃん、いつ倒れた?」
「収録が終わってすぐに。
たぶん貧血だと思う。」
「何か飲み物いるかな。」
「温かいものならいいかも。」



苦しそうな顔をして、
ソファーに沈み込む相葉くん。


ここまで我慢するなよ…。


会話を聞いて、状況が分かったのか
こっちをチラッと見てる翔くん。


だけど、そのまま何にもなかった
みたいにまた帰り支度を始めてる。



帰ろうとしてる翔くんに


「翔くん!」


引き止めようとしても、
足を止めてはくれない。




翔くんの方に走って、
腕を掴もうとしてた時に




「翔くん。今出ていったら、
別れるから。」



聞いたこともないような、
リーダーの低い声。



普段の感じからは、想像出来なくて、
それが余計に場を凍りつかせた。



「…は?」
「1歩でも出たら、別れるから。」
「それとこれは関係ないー…」

「関係ある!

誰のせいで、相葉ちゃんが
こうなったと思ってんの!?

相葉ちゃんが何か悪いこと
したの!?」
「それは…」

「ないよね?
誤解したの、翔くんだよね?

ちゃんと説明しようとした
相葉ちゃんの話も聞かないで。」



リーダーの言葉に、
何も言えずに俯いてる。


「そんなに不安なの?
俺が翔くんを好きだってこと、
信じられないの?」
「違う!」

「じゃあ何で!

相葉ちゃんだから?
相葉ちゃんが俺のこと、
好きだったから?」


唇をきゅっときつく噛んだまま、
黙ってる翔くん。


リーダーの気迫がすごくて、
俺たち2人は黙って見ていた。

リーダーの言葉が俺にまで
響いてきて。



「俺は翔くんが好きだって
言ってるのに。

何で信じてくれないの…。」


とうとうリーダーの目から、
涙がこぼれた。




「さとし…」


翔くんがリーダーを抱きしめようと
した時



「まだかぁー?」


楽屋の外から声。

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