DAYS
第25章 with YOU M×N
「ねぇ、潤。」
「何?」
返事はしてくれるけど、
だけど全然こっちを見てくれない。
「ねぇ、潤ってば!」
「ん?」
「何にそんなに怒ってるの?」
「怒ってないよ。」
「じゃあ、こっち向いてよ。」
だけど、やっぱりこっちを
向いてくれなくて。
家に着いて、玄関のドアが
閉まったと同時に
激しいキス。
いつもの優しいキスからの始まりじゃ
なくて、噛み付くような。
甘いキスじゃない。
「んんっ!んーーっ!」
体を捩って何とか潤の腕から出ると、
胸板を力いっぱい押して突き放した。
どこか悲しい顔をしてる潤。
なんで潤がそんな顔するの?
泣きたいのは俺の方だよ。
「何で?和。」
「こっちのセリフだよ。
何で?怒ってるのんじゃないの?」
「怒ってないってば。」
「起こってるじゃん!
何で目合わせてくれないの?
何で無理やりなキスだったの?
何で…。
ただいまって言ってくれないの…?
ねぇ、俺のことちゃんと見て…。」
語尾が掠れていたかもしれない。
視界がじわじわと滲んでくる。
震えそうになる声を、何とか出し切って
潤をじっと見た。
すると、ずっと下を向いてた潤が
ばっとものすごい勢いで上を向いた
かと思うと、
「わっ!ごめん!ごめん和!」
ものすごい勢いで抱きしめられた。
その暖かさが懐かしくて、
もう涙が止まらない。
久しぶりの潤の暖かさ。
こうやってハグをするのも久しぶり。
「じゅんー…っ。」
「わー!ごめん!」
体を離して、袖でゴシゴシと
涙を拭いてくれるんだけど…
「潤、痛いよ…。」
「え!?あ、ごめん!」
今度はそーっと、触れるか触れないか
くらいの力で拭いてくれる。
「もー…。」
そんな不器用な潤がやっぱり好きで。
俺だけを見てくれてる潤が
愛おしくて。
目が合うと、どちらかともなく
ぷっと吹き出して笑った。
「なんで怒ってたの?」
「いや、怒ってたわけじゃなくて…。
ヤキモチ、妬いてた。」
「へ?…ヤキモチ?」
「だって、相葉くんのこと見てる瞳が…」