DAYS
第26章 熱さまシート S×A
そんなラブラブな感じを
いつもなら茶化すけど、
もうそれどころじゃない。
「とにかく。
仕事は、私がやりますから。」
「ちゃんと話はつけてきたから、
大丈夫だよ。」
2人の優しさだけは、
朦朧とする意識の中でも分かる。
「2人とも、ありがと…。」
「大丈夫です。
その代わり、今度奢ってくださいね。
せっかくの俺のオフだったんですから。」
その変はちゃっかりしてるんだよな。
だけど、これも
俺に気を使わせないための
ニノなりの優しさで。
もうでも今はつっこむ元気も
理由もないから、こくんと簡単に
頷いておいた。
「じゃあ、先にごめんね…。」
「うん。
って、どーやって帰んの?」
「相葉さんのマネージャーは?」
「リーダーも、リーダーのマネージャー
から風邪をもらったらしくて。
共倒れしてるらしくて。
そのヘルプに行かなきゃいけないって
さっき行っちゃった。」
「え…。
その辺で、テキトーに
タクシー拾って帰るから大丈夫…。」
何とか足を踏ん張って、
気力で起き上がる。
だけど、やっぱり無理で
またソファーにリターン。
「あーあー…。
だから昨日、あれだけ言ったのに。」
「自力じゃ無理だろ。
翔くん呼ぶ?」
「それはダメ。」
「でも…。
翔さん、オフでしょ?」
「でもダメなの…。」
確かに、翔ちゃんはオフだけど…。
昨日は、遅くまで生放送をして。
そのあとは打ち合わせ。
おやすみのメールが来てたのは、
午前4時前だった。
旅行のためのオフのせいで
翔ちゃんも過密スケジュールで。
俺なんかより絶対に疲れてる。
なのに、この上迷惑なんて
かけらんない。
「でも、1人じゃ無理ですよ。」
「翔くん呼べって。」
「やだ。1人で帰る。」
「恋人だろ!?
ちょっとくらい迷惑かけろよ!」
「いっつも迷惑ばっかりかけてるの!
ただでさて仕事で疲れてるのに…。
これ以上迷惑かけらんないー…」
「相葉さん!?」
タンカを切って立ち上がったのは
いいけど、今度は地面にリターンした。