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DAYS

第26章 熱さまシート S×A







くるっと体を回転させて、
雅紀を組み敷く。


俺の下で、
恥ずかしそうに。

だけど、しっかりと俺の瞳を
捕らえてる雅紀の瞳。


うるうるした瞳で見られたら、
もう堪んない。

止まんない。

…だいぶ前から、
止まってない気がするけど。



もう1度キスをすると、
今度はもう何も言わない。


そうだよ。それでいいよ。


もう何にも考えずに、
俺だけ見てよ。

風邪なんてもう関係ない。



部屋には、舌が絡まって出る水音だけが
よく響いてる。


…雅紀、甘いなぁ。


口内をどれだけ味わっても、
甘い蜜は溢れてくる。

雅紀の全部を味わいたくて。

キスがどんどん深く、長くなるのは
必然で。



長い間そうしていたら、
とんとんと俺を押し返す雅紀。


「っはぁ。

ん?どうしたの?」
「…はぁ、はぁ。苦し…っ。」


肩で大きく息をしながら、
涙目で俺をきっと睨んでる。


それも可愛いんだよ?雅紀。



「鼻で息しろよって、
いつも言ってるでしょ?」

「だって、翔ちゃん
いっつもいきなりなんだもん!

準備がいるんだよ!?」
「準備って…。」


顔を真っ赤にしながら言ってる。


そんな可愛いことするなよ。

そういうことをするから、
唐突にキスしたくなる。


でもね。そこまで言われたら、

ちょーっと意地悪したくなる。



「そっかぁ…。」
「え?」


これでもかってほど、
盛大にため息をつく。



「いきなりされるの、
嫌だったんだ…。」
「え?いや、え、嫌っていうかー…」
「俺、雅紀に嫌われたくないから。

だからさ。
今日は雅紀がほしいって
言ってくれないとしないから。」


どうしよ、って顔して
オロオロしてる雅紀。


慌ててる、慌ててる。


こういう素直すぎるところも
大好きだけどね。



「嫌われたくない。」
「嫌いになんて、
なるわけないじゃん!」


うん。知ってるよ。


雅紀、俺のこと大好きだもんね。

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