DAYS
第28章 ヤキモチの答え M×A
「潤のせいだもん…。」
涙目になりながら、
俺のほうを見てる雅紀。
その姿にぐらっとくるけど、
ここは我慢。
いくらなんでも節操なさずきる。
「ごめん。
俺が作ればよかった。」
「違う。そういうことじゃないもん。
朝ご飯作るのは、
奥さんの仕事だもん。」
…鼻血出たかと思った。
ちゃんと見てみれば、
フリフリの白いエプロンまでバッチリ
しちゃってる奥さん。
…服はちゃんと着てるけど。
恥ずかしさからか、顔を真っ赤にして、
俺を涙目できっと睨んでる。
それ、可愛いだけなんだってば。
雅紀からの、可愛い攻撃に負けて
「もー堪んない。可愛いー…」
雅紀に近付いて、ハグをしようと
した時、
「もーこっち来ないで!!」
って。
あとちょっとって距離で、
叫ばれた。
その言葉にフリーズする俺。
え…。なんで?
「雅紀ー…」
「甘やかしちゃダメ!
ちゃんと料理できる奥さんに
なるんだもん。」
俺の腕をぱっと払う。
なにその可愛いすぎる理由は。
まぁ甘やかすっていうか、
ただ可愛いからなんだけど…。
「失敗するの珍しいね。
ほんとに大丈夫?」
「大丈夫…。」
そう言って、地面に落ちた
フタを拾おうとしてる雅紀。
だけど、しゃがみこまないで
突っ立ったまま。
「雅紀、それじゃ取れないって。
おおちゃくしないで、こうやってさ。」
雅紀の体を腰からぐっと押して、
体を曲げるようにすると
「…った!」
「え?」
「痛い…。」
そう言って、地面にぱたんと
膝から崩れ落ちた。
「雅紀!?
いつから具合悪いの?
病院に行く?
胃が痛い?腸?
お腹曲げたら痛いの?」
「…違うよ。」
「じゃあどこ。」
「…腰が痛いの。」
「…へ?」
腰?
何でまた腰が痛くなっちゃったんだろ。
「ギックリ腰!?」
「違うって…。」
「じゃあなんでー…」
「昨日のエッチのせい!!」